機械の仮病

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163297705
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

内臓や筋肉の一部が機械化する奇病「機械化病」。病の蔓延に伴って起きる不可解な事件を捜査する二人の刑事がやがて知る真実とは。

内容説明

痛みも違和感も自覚症状もない「機械化病」。蔓延する奇病をめぐって起きた、不思議な事件とは…?ライトノベルの雄が描く、想像を絶する異世界。

著者等紹介

秋田禎信[アキタヨシノブ]
1973年東京生まれ。17歳で第3回ファンタジア長編小説大賞に準入選。応募作に加筆した『ひとつ火の粉の雪の中』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyanco

45
インパクトのあるタイトル、そしてこの表紙、お初の秋田さん、興味深く読み始めました。内蔵や筋肉…といった体の一部が機械化してしまう「機械化病」、てっきりSFっぽいお話しかと思っていたらこの病に掛かった者、家族、恋人といった周囲の人達の感情面が描かれていく。痛みも不具合もなく、ましてこの病気で死ぬことはない。しかし気がつかない間に、自分の体の中が少しずつ機械化してしまうという恐怖、淡々と描くことでかえってその訳の分からないものへの不安感がよく描かれていました。続→2010/12/15

キキハル

29
体調はいかがですか。知らないうちに内臓や骨格が機械化しているかもしれませんよ。自覚症状もなく原因不明。害もないですが治療もできない。耳元で音が聞こえたら、始まっているかもしれません・・・チキチキチキ・・・。身体の内部が歯車やネジなどの部品に入れ替わる機械化病。発想は良く、個々の短編も面白く読んだ。だが最終話、おそらくまとめになるのであろう「犯人捜し」は意図が曖昧なままに終わってしまった。2回読んだら理解できるかと思ったが、もう少しでわかりそうな気がするというもどかしさが、実に不安定で妙に気味が悪かった。2011/01/30

kishikan

25
秋田禎信を読むのはこれが初めて。人間の体の内部が機械化する病気、それも本人の自覚も症状もないまま・・・、という着想に惹かれて購入。なるほど・・こういうことかと、本のタイトルにもなっている「機械の仮病」に感心しつつ、連作短編を読み進める。やや、これはすごい作家を見つけた!と一時は、思ったものの、読み続けるうちにちょっとだれてきてしまった。魔術師オーフェンシリーズは読んだことはないが、ベストセラーだったとのこと、この本だけで彼を評価することは出来ないだろうから、他の作品も読んでみたくなった。2011/02/25

ひさか

21
別冊文藝春秋2009年5月号機械の仮病、7月号無垢の父母会、9月号走る者は静止しない、11月号終端サークル、2010年1月号白く,甘く,やわらかく、3月号犯人捜し、の6つの連作短編に加筆修正を加え2010年11月文藝春秋から刊行。身体の一部が機械に置き換わる機械化病というものがある世界の話。インパクトのある表紙です。表題作がもっとも好み。機械化病という曖昧な現象にかかわる人々と世界を書いてあるが、ファンタジーでもなく不条理でもなく、これはぐだぐだな話です。ぐだぐだ世界の話で、ぐだぐだテイストがあります。2021/07/04

miroku

13
現代人の幽鬱。『現代のエスプリ』などの得意ジャンル・・・、ちょっとクラッシックな臭いがする。そこが、逆に新しいか・・・。2011/06/26

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