出版社内容情報
甘かったり、苦かったり、怖かったり。最高の日本語の使い手が腕によりをかけた、20余篇の恋愛がつまった宝石箱のような短篇集。
内容説明
デビュー25周年に到達した、誰も書いたことがない、短編小説の豊穣。
著者等紹介
山田詠美[ヤマダエイミ]
1959年、東京生まれ。85年、「ベッドタイムアイズ」で文藝賞を受賞し衝撃的デビュー。87年に「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」で直木賞、89年に「風葬の教室」で平林たい子文学賞、91年に「トラッシュ」で女流文学賞、96年に「アニマル・ロジック」で泉鏡花賞、2001年に「A2Z(エイ・トゥ・ズィ)」で読売文学賞、05年に「風味絶佳」で谷崎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyanco
52
学生時代、攻撃的でエロティックなエイミーの小説は憧れであり背徳でもあった。読む時きはカバーを掛けて一人でこっそり…。そんなエイミーも「無銭優雅」でしみじみとした大人の恋愛に辿り着いたんだな~と感じさせてくれ、「学問」ではまた違った切り口のエイミーを読ませてくれました。さて、25周年記念とも言える短編集はどんなエイミー?アメリカンでとてもPOP、甘くて色んなフレーバーがあって、中にはお菓子なのに苦かったり、周りのシュガーがガリガリと音を立てるようなものも…カラフルなジェリービーンズの様な短編集でした。続→2010/11/15
たまきら
34
内田春菊さんのコミカライズ版を先に読んでしまったんですが、いやあ、文章の方のパワーもさすが山田詠美さん。やわな男子なら女性恐怖症になりそうな作品だらけ。つか、女も怖くなるんですけど…。しかし内田春菊さんとのタッグは最強だ~!2022/11/04
山田太郎
33
男の登場人物がけっこうしょうもないやつが多かったような気がする。笑える純文学ってかっこいいと思った。2011/06/02
しょこら★
23
居酒屋より、もう少し格式がある…バー?そんな場所でぽつぽつ聞いてきたような、取り留めもなく、ブラックジョークっぽく、ちょっぴりお下品な…だけど何処か崇高な短篇集。 お話の主人公たちの陰湿さが愛おしい。得に『百年生になったら』のお母さん。素敵に陰湿!煌めく陰湿! 『GIと遊んだ話』シリーズがお気に入り。2011/10/26
黒木 素弓
21
初めての山田詠美さん。これはいろんな詠美さんを堪能できる短編集です。ユーモラスな作品、胸にグッとくる作品、ちょっと不思議な作品などなど・・・全体的に、愚かで計算高くて自己中心的で感情的で執拗で献身的でなまめかしく美しい、愛すべき女性像が多く描かれています。2012/07/31