きみ去りしのち

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163289106
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

息子は1歳の誕生日をむかえたばかりで眠るように死んだ。圧倒的な彼岸の風景と土地に残る死の記憶がもたらした奇跡の再生の物語。

内容説明

どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。―生と死がこだまする、ふたりの巡礼の旅。再生への祈りをこめて描かれた傑作長編小説。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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chikara

103
悲し・哀しの物語だけど誰もが直面する身内の死がテーマ。子供を持つ親として辛いストーリーでした。どこまで行けば悲しみは消えるのか?決して消えず長い時間が少しだけ薄めてくれるのでしょう。 通勤電車内で涙の処理に苦労しました。2014/05/02

ユザキ部長

85
早く亡くなられた人は霊的な位が高いのかも知れない。けどそれが一歳の赤ちゃんだと残された両親には一層厳しい。ましてや父母3人そろって寝てる時の突然死。地獄だ。それでも前妻との娘、明日香は希望。明日が香る。人はいつでも旅にでている。旅に出ると人が流れるし時も流れる。笑える様になっていきたい。2014/09/19

はにこ

59
1歳の息子を亡くした主人公と主人公と元妻の娘明日香。元妻の死期が迫る中、旅をする。主人公と娘の距離感が良かった。身近な人の死にどう向き合うのかがテーマになっている。この本を読んで、忘れなくて良いんだと教えられた。不器用でかなり変わった元妻だけど、それでも明日香のことを考えて母親の背中を見せたのかな。2024/01/14

まーちゃん

54
自分より大切な人を失った時、人はその先の人生をどう生きて行けばいいのだろう。一歳の誕生日を迎えたばかりの息子を失った主人公。彼と前妻の娘は、やがて母親の死に直面する。/失うことの痛み、悲しみ。それは他人と分かち合えるのか。それはどう変化してゆくのか。決して「時間」に赦されず、死ぬまで抱えるしかない痛みもあるだろう。/そうであればいいと願うことを「信じる」と言う主人公。自分が生き続けるために「信じる」。一生治らぬ傷を庇いながら、悲しさや寂しさが優しさに変わるまで。人間の、なんと非力で健気なことか。→2014/08/04

そのぼん

48
子供を突然亡くした男性が主人公の物語でした。淡々とした雰囲気ながら、もの悲しさや優しさのある作品でした。2012/02/14

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