内容説明
終戦の二年前の夏、朝鮮で二十七年の生涯を閉じた母。幼い兄弟は、戦後の混乱のなか父と九州へ引揚げてきた。そして、三十年あまりたち、「私」は韓国を再訪。母の面影と幼い日々の記憶を求めて「私」は歩く。サランヘ(愛してるよ)―海峡をはさんで往還する愛と記憶の物語。
著者等紹介
阿奈井文彦[アナイフミヒコ]
1938(昭和13)年朝鮮生まれ。45年、大分県に引き揚げる。66年、戦時下のベトナム各地を取材。このころから、エッセイ、ルポを多数発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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