サンタ・エクスプレス―季節風 冬

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163276700
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

鈴の音ひびく冬が、いとおしい人の温もりを伝えてくれる。ものがたりの歳時記―「冬」の巻、12編。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

72
「いーし焼ーきいもーっ、おいもっ、あっつあつの、ほっくほく、あっつあつの、ほっくほくぅー」つい節付けてカオルおじさんの口上、まねしたくなります。こんなさり気ないおっさんで有りたいものです。田舎なので子供の頃、焚き火のお供はさつま芋でした。火傷しないよう軍手して、あっつあつを二つに折れば湯気立ち上ぼる黄金色。部分的に炭化しているのも愛嬌でした。塩振る知恵は無かったけれど、ガキ仲間で食べる焼き芋は美味しかった。タイトルが頭の中でリフレイン「あっつあつの、ほっくほく」がお気に入り。佳作揃いの短編集でした。2012/03/11

ともくん

61
寒い冬の陽だまりのような暖かな作品たち。 心の底の方に陽が当たり、ポっと暖かくなってくる。 この季節風シリーズは、本当に暖かい作品ばかりで、大好きなシリーズになった。 今までの自分の中での短編集のイメージを覆し、短編集の新たなイメージを与えてくれた。2019/11/19

みっくす

47
久々の重松さん、この季節にぴったりの短編集で、とてもほっこりしました。夫に先立たれ弱ってしまった母を息子の視点から見た「ネコはコタツで」、家族で初詣が行けなくて残念がるお父さん「ごまめ」、幼い頃から仲の良かった相棒との思い出「じゅんちゃんの北斗七星」が特に好き。重松さんの、働く世代のお父さんが主人公の話が好きだと改めて感じました。まだ未体験のこれからの試練を教えてくれるのだけれども、それは苦しいだけじゃなくていつも温かみを帯びている。2015/12/19

greenish 🌿

46
(文庫本で読了)出産で離れて暮らす母を想う子の素敵なクリスマスを描いた『サンタ・エクスプレス』、都会で暮らす息子の母を想う心情を描く『ネコはコタツで』ほか12の短編集。「季節風」シリーズの「冬」物語 ---焼き芋・白い吐息・コタツ・初雪・節分・・・冬の象徴をキーワードにしながら、誰かが遭遇したであろう小さな日常を暖かな空気に変えてくれる優しい一冊。 雑煮の餅の大きさで亡くした人の大きさを知る・・・一編一編が、我が事のように心に沁み入ります。こうした痛みを抱えながら、子から親になり家族を継いでいくのだろう。2014/01/13

青蓮

39
冬の季節を舞台に書かれた短編12編。どのお話もちょっと寂しさもあるけれど、心にぽっと火が灯るような暖かさがありました。「あっつあつの、ほっくほく」は読んでいて焼き芋が食べたくなりました。中学生の頃、浅草で食べた美味しいき芋が忘れられません。「ネコはコタツで」は自分の両親と重ねて見てしまい、しんみり。いつか別れの時がやってくる。私はきちんと別れを受け入れられるのか、不安になってしまいましたが、その時は一人になった親にネコを飼うことを勧めようと思います。2013/09/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/574284
  • ご注意事項

最近チェックした商品