内容説明
「とっておきの探偵にきわめつけの謎を」。臨床犯罪学者・火村への挑戦状が予告する犯罪とは―。洒脱。諧謔。情熱。驚き。本格推理の旗手の技に酔う。
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年大阪府生まれ。1989年『月光ゲーム』でデビュー。新本格派の旗手として「日本のエラリー・クイーン」と呼ばれる。本格ミステリ作家クラブ初代会長を務めた。2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞、2008年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞小説部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
126
作家アリスその18。短編集。あるいは四風荘殺人事件・殺風景な部屋なんかがイイ。2013/10/21
紅はこべ
80
火村が語り手の作品は新鮮。いつもはアリスの視点から描かれる火村だったから。表題作は赤毛連盟パターン。「あるいは四季荘殺人事件」は長編にもできそうなネタ。2009/04/23
まる
70
アリスが可愛い話がたくさんで、そちらばかり気になってしまいました(笑)警察から推理が見事に当たらないと思われてるアリス可愛い(笑)「鸚鵡返し」は火村先生の語り口での物語で変わっていて面白いなと思ったら、あとがきによるとページ数を短くするための策だそうで。たまにあると面白くて良いですね、私は好きです。表題作は犯人から送られる挑戦状に、どんな話になるのだろうとわくわくしながら読み進めたら、間抜けな犯人で少し拍子抜け。こういうの好きなので、長編で凝ったものをやってほしいな。2016/03/24
ゆきち
69
読むタイミングを間違えてしまったかもしれない。この作品の前に中山七里さんの御子柴シリーズを読み、驚くほどの衝撃を受けたからか今回の作品がなんとなく物足りなく感じてしまった。この本は、図書館のラッピングされた本を偶然に手に取ったもので、初読みの作家さんである。ドラマにもなっていたからか火村英生准教授のことも有栖川有栖さんが作中に出てくることも知っていた。きっと読むタイミングが違えばまた違う感想を抱いたような気がする。サクサクと読める短編として面白い作品ではあったが衝撃などは受けることなく終わってしまった。2022/02/07
yukaring
66
火村先生シリーズの中でもお気に入りの1冊。このタイトルだけでワクワクしてしまう。「とっておきの探偵にきわめつけの謎を」臨床犯罪学者・火村英生に挑戦するかのように送られてきた不穏な手紙。同じころ有栖は奇妙な人物に「小説のアイデアを盗んだ」という言いがかりをつけられるが果たして関連はあるのか?中編からショートショートまでバリエーション豊かで読み応えは抜群。犯人を追い詰める過程にハラハラする『長い影』やユーモアたっぷりの『鸚鵡返し』名前だけで犯人を当てる?『殺風景な部屋』などどれも楽しめる粒ぞろいの作品集。2024/02/02