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虚栄の肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 245p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163273204
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

舞い込んだ不思議な仕事。墓前での奇妙な花宴。そこで依頼されたのは肖像画の修復。報酬は、桜を活けた古備前というが…表題作ほか、藤田嗣治の修復を依頼された佐月が偶然、十五年前に別れた恋人に再会する「葡萄と乳房」。暁斎の孫弟子らしき謎の絵師を探るうちに思わぬ真実が立ち現れる、書き下ろし「秘画師遺聞」の全三篇。北森ワールドに浸る絵画修復ミステリー傑作連作短篇集。

著者等紹介

北森鴻[キタモリコウ]
1961年、山口県生まれ。駒沢大学文学部卒。編集プロダクション勤務を経て、執筆活動に入る。95年、明治初期の名優澤村田之助を素材にした時代推理「狂乱廿四孝」で第6回鮎川哲也賞受賞。99年、「花の下にて春死なむ」で第52回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

35
このシリーズの根底に流れる「消したい記憶と残すべき記憶」の相克模様がこの本でも描かれている。真贋を決めるのは人間であり、真実と虚偽の狭間で人間は苦悩する。他の作品でも登場する華僑の貿易商・朱建民とその娘・明花も重要な人物。名前は出てこないが、「女狐」:旗師・冬狐堂・宇佐見陶子も登場する。101ページから102ページにかけて、某研究所の研究員・若槻がカラーコピーを取り出す場面に誤植がある。<「どうしてこれが!」佐月と若槻と明花の口から同じ言葉が・・・>コピーを見せたの若槻の口からこの言葉が出るはずがない。2011/01/09

星落秋風五丈原

27
墓前での奇妙な花宴で依頼されたのは、肖像画の修復。報酬は、桜を活けた古備前というが…。表題作ほか全3篇を収録した、ミステリー連作短篇集。花師と絵画修復師、2つの顔を持つ佐月恭壱シリーズ第2弾。2008/11/21

九鳥

27
図書館本。年末年始に楽しめそうな軽めのミステリを、と思ってセレクトした北森鴻の絵画修復師シリーズ2作目。この人の古美術・骨董の蘊蓄は読みやすくて好き。登場人物が少しずつ増えてきて、人間関係の綾が複雑に絡み合ってきた。表題作の読後がいちばん爽快でよかった。1作1作、手間がかかっていそうだけれど長く続いて欲しいなぁ。2010/01/10

藤枝梅安

13
「深淵のガランス」で鮮烈な印象を残した花師であり絵画修復師である佐月。彼の過去が少しずつ明らかになる。凝縮された濃密な文章が人間心理を鋭く描く作品。2008/12/05

とことこ

9
恭さんの過去が垣間見られる作品。そして冬の狐も登場!いやー、楽しく読ませてもらった。それにしても絵画の奥深い世界ったら!ますます続きが読みたくなります。が、訃報をきいてショックをうけました。びっくりです。まだまだ色んな作品をよみたかった。ご冥福をお祈りします。2010/01/24

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