とびきり屋見立て帖
千両花嫁―とびきり屋見立帖

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 360p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163270500
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

時は幕末。将軍の上洛にわきたつ京の都で、真之介とゆずは道具屋を構えた。ゆずは名代の茶道具屋の愛娘。真之介はその店の奉公人だったが、駆け落ちして夫婦になったばかり。一癖ある手代たちを仕込みながら、いわくつきの御道具をさばき、新撰組や龍馬、高杉と渡り合う。夫婦の成長を軸に、京商人の心意気を描いた傑作連作短篇集。

著者等紹介

山本兼一[ヤマモトケンイチ]
1956年、京都市生まれ。同志社大学文学部美学及び芸術学専攻卒業。99年、「弾正の鷹」(同タイトルの短篇集に収録)で小説NON短編時代小説賞を受賞。2004年「火天の城」で松本清張賞を受賞、同作は第一三二回直木賞候補作にもなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

54
山本作品初読み。図書館で偶然見つけて表紙の二人に一目ぼれ。続編が届いてから読もうと楽しみにしていました。新撰組の面々と道具屋の若夫婦。これからの時代の変化を前にする新撰組の志士たちと自分たちの生きる道を守り抜く気骨ある町人・・・。テンポもよくて京都言葉がはんなりしている中で志士たちの肩で風切るような態度の対照的なところが物語を支えている感じがする。おかみさんとして切り盛りしていこうとする目利きの嫁が古風でいいなぁ。続編もこの調子できっと面白いんだろうな。時代物もたまにはいいなぁ。2012/02/09

藤枝梅安

48
京都の老舗の道具屋の大店・からふね屋の娘・ゆずとその店の2番番頭・真之介が駆け落ち同然に家を出て、三条大橋近くに「とびきり屋」を開業した。知恩院前に捨てられていた真之介を拾い、番頭にまで育て上げたからふね屋主人・善右衛門は怒りをあらわにするが、なぜか強硬手段で娘を取り戻そうとなしない。真之介が善右衛門の「店を構えて千両持ってくるくらいの商人になったら娘をやってもいい」という言葉を信じ、本当に千両箱を届け、その直後に二人で店を開いたのである。この千両を真之介が手に入れたのかというエピソードが良くできている。2010/11/15

tokotoko

46
約1年半ぶりに時代小説を読みました。名代の茶道具商「からふね屋」の娘ゆずさんが、小さな道具屋「とびきり屋」の真之介さんのお嫁さんになるところから、お話は始まりました。ほのぼのとした京都のお話かなぁ~と思っていたら、次々に事件が起きます!2人の結婚も認められてないし、ゆずさんの感じ悪い許嫁も現れるし、乱暴で怖いお侍も出てくるし・・・。わからない漢字や言葉の意味に立ち止まってる場合じゃないなぁー!って、スゴイ勢いで読みました。便利な物のない時代の切り抜け方や話術が、新鮮で面白かったです。次巻が楽しみです。2014/07/05

nyanco

44
思い人は老舗大店・からふね屋のお嬢さん、己には丁稚から育て上げてもらったご恩がある。許されない仲の二人「来年の桃の節句までに四軒間口の店を構え、千両の結納金をもってきたら、ゆずはおまえにくれてやろ」無理難題を成し遂げたが婚儀が許されることはなく、かけおちした二人は『とびきり屋』へ。そこへは幕末の志士、近藤、高杉、竜馬…がやってきて・、目利き勝負や、無理難題…、お嬢さん育ちながら肝の据わったゆずと、働き者の真之介の知恵と努力で解決していく。初々しい二人が何とも良い夫婦になっていく過程が面白い。続→2010/08/08

星群

35
江戸の時代が、終わりに近づく京の都。駆け落ちをして『御道具とびきり屋』を始めた真之介とゆず。高杉晋作と舞妓の辛い恋心、坂本龍馬への預かり物、近藤勇との虎徹見極め対決。幕末の志士達が、京を縦横無尽に駆け巡る。そして、結婚を反対する母の深い想い。真之介やゆず、『とびきり屋』と共に、幕末の世を見届けたい。印象的だったのは『金蒔絵の蝶』。2012/11/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/534363
  • ご注意事項