Χωρα(ホーラ)―死都

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163269108
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

不倫の関係を続ける亜紀と聡史は、逃避行のようにしてエーゲ海の小島にやってきた。その島の廃墟の教会で、亜紀は聖母マリアのような幻を見た上、掌から血が流れ出すという体験をする。だが島の人々は、廃墟は「ホーラ」と呼ばれる不吉な場所で、そこに教会など存在しないという。さらにたび重なる、不可思議な出来事。それらは神の起する奇蹟なのか、それともホーラが持つ妖しい力によるものなのか…。

著者等紹介

篠田節子[シノダセツコ]
1955年、東京都生まれ。東京学芸大学卒業後、八王子市役所に勤務。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、続いて『女たちのジハード』で直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

18
不倫の関係を続ける亜紀と聡史は、エーゲ海の小島の教会で、掌から血が流れ出すという体験をする。さらにたび重なる不可思議な出来事。それらは神の起こす奇蹟なのか、それとも…。妖しくも美しいゴシック・ホラー。2010/04/18

りず

13
スルスルと読めたけど、イマイチかなぁ…。人々の情欲を飲み込み、入れる人を選ぶ妖しいホーラの街の描写はワクワクしたけど、あんまり盛り上がらなかった感じ。ホーラがなんで彼女をそこまでして呼んだのかイマイチ伝わらず。もっとドロドロ描いて欲しかったな。2021/01/10

ふみ

12
伏線が回収されてほっとしたけど、もうひとつ入り込めず。2021/12/27

ソーダポップ

12
バイオリニストの亜紀と不倫関係を続けるその相手聡史は、エーゲ海の小島にやって来た。アムステルダムで出会ったマリアとも魔女とも娼婦ともつかない女の顔がついたヴァイオリンを通して進んでゆくストーリー。廃墟ホーラという不吉な場所で何度も起こる不思議な現象。神の力か悪魔の仕業なのか、妖しい物語に一気に読んでしまった。2020/10/17

ジュースの素

10
40代の不倫の男女がギリシャの島に渡り、不思議な事に出くわす物語。篠田さんの本には様々なホラーがあるが、これは歴史に翻弄され、悲惨な目にあった人々の怨念が籠るオドロオドロしい内容だった。古いバイオリンをある経緯で手に入れていた日本の女性だが、その楽器にも壮絶な歴史があった事を知る。重い歴史とギリシャの小島の荒れた天候が始終頭の中を占めて 読んでいて気が重かった。2018/08/19

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