月芝居

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163265902
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

老中水野による天保の改革で、無届けの抱屋敷は厳しく取り締まられ百姓地になる一方、大名・旗本の拝領屋敷交換という相対替がさかんに行われた。そこで動く莫大な金―。分家に居候中の交代寄合左羽家の江戸留守居役が、地面屋の謎の失踪・殺人から御上に繋がる大悪と闘う。

著者等紹介

北重人[キタシゲト]
1948年、山形県酒田市生まれ。仲間とともに建築・都市環境計画の事務所を設立。長く、建築やまちづくりにかかわる。1999年、「超高層に懸かる月と、骨と」で第三十八回オール物推理小説新人賞を受賞。2004年、『夏の椿』(原題「天明、彦十店始末」)が松本清張賞の最終候補となり、同作品でデビュー。2007年、『蒼火』で第九回大藪春彦賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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まつじん

21
江戸時代は末期、老中水野忠邦が贅沢禁止令を施行した時代に悪が一匹甘い汁を吸って・・・ う~ん、今の官僚汚職と同じですかな。違うのは切捨てご免でじゃんじゃか町人が斬られることくらいですかね。 そして適度にお色気あり、仕掛け小屋ありとまさに芝居がかった一冊でございます。2008/03/05

藤枝梅安

7
時は天保。水野忠邦の改革に鳥居耀蔵が絡み、遠山金四郎の出てくる幕末の江戸が舞台。貧乏な交代寄合・左羽家の江戸留守居役・小日向弥十郎の苦悩と葛藤の日々を中心に、当時の「土地ころがし」や「不動産転売益」を扱う異色の時代小説。第三部までは史料を基にした解説調だが、第四部で物語が一気に動き出す。読み応えのある作品だ。2009/09/19

あかんべ

4
新たなる藩の抱え屋敷を得ようと奔走する弥十郎。地面屋の手代が謎の事故死。その謎を探るうちに幕府の上にまで及ぶ力が絡んでいくのを知る。初めはしょせん他人事の弥十郎だが、探っていることを知られた時、命を懸けることに。北さんの書く悪人は不気味で、いい。2012/06/12

Keinona

1
江戸の町の成り立ちや土地を巡るシステムがわかって面白い。馴染みのある地名を通じて時代劇の裏にある人々の生活を覗ける感じが北重人さんの本の醍醐味。2021/12/04

水戸

1
最後まで読んで、タイトルに納得。天保の改革に絡んだ事件簿。はじめにでてきた、なんでもなさそうなものが、後々、そうきたか、という形で回収されました。なかなか派手な立ち回りもあります。2016/03/20

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