内容説明
義満の野望!?天皇を超えようとした男が遣明使に託した狙いとは!突然明への渡航を命じられた武士の運命は。
著者等紹介
岩井三四二[イワイミヨジ]
1958年、岐阜県に生まれる。一橋大学卒業後、電機メーカーに勤務。小説現代新人賞、歴史群像大賞を受賞。そして2003年に『月ノ浦惣庄公事置書』で第10回松本清張賞を受賞し作家生活に入る。同年、『村を助くは誰ぞ』で第28回歴史文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤枝梅安
12
主人公は飯尾甚八郎という下級武士。時代は室町末期。将軍を退き院政を敷いた「北山殿」こと足利義満は明国との貿易で実権を確固たるものにすべく、船を仕立てて明に使いを出そうとする。その役目に抜擢された甚八郎は自分の出世のためにもこの仕事をしのけて見せると意気込む。博多の商人、四郎次郎や若く野心に燃える僧・周郁の視点も借りて、物語は3人それぞれの立場で進んでいく。船で東シナ海を渡る苦難の道のりや、中国上陸後の揉め事を丁寧に描き、英雄豪傑ではなく、上の命令に従って動く立場の人間達の逞しさと脆さを見事に描いている。2010/09/18
やぶやぶ
1
★4 初読み作家さん。堅苦しいかな、と思って読み始めましたが、とても読みやすく、内容もおもしろかったです。2022/08/19