天国のスープ

天国のスープ

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  • サイズ B6判/ページ数 225p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163256603
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

一杯のスープに託された悲しみと希望とは?幼い息子を不慮の事故で亡くしたコックの亮介と、亡くなった姉の思い出のスープを探す結子。心に傷を負いながら、ふたたび歩き出す者たちの物語。

著者等紹介

松田美智子[マツダミチコ]
山口県生まれ。フリー・ジャーナリストとして数々の事件取材に携わるかたわら、小説も手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

62
この作品も辰巳芳子さんの本を参考文献としている。最近、食を通しての物語が多数発行されていて、いかに活字でその料理を読者に堪能させるか…作家さんも大変だ。前半で語りがコロコロと変わるのでなかなか物語の中に入り込めず。それぞれが抱える辛さは伝わるものの、ちょっと盛り込みすぎかなぁと思いながら読んでいた。出来過ぎ感は否めないけど、一つの探し物が見つかるとスルスル糸が解けるように人の心のわだかまりが解けていく。食の中に人の心を元気にする素が入っている事を表現したかったのかなぁ。2015/10/23

ゆみねこ

61
息子を失い妻とも離婚しストレスから難聴になってしまったシェフ亮介と、亡き姉の思い出のオレンジ色の美味しいスープを探す結子。二人の視点が交互に語られる展開がやや読み難かったけれど、最後はみんなが幸せになれるストーリー。とても良いお話でした。そして温かくて美味しいスープが飲みたくなります。家の近くに「スープの店」あったら良いのにって思いますね。途中で既読感…そういえば読メ登録前に読んでいました。2015/04/26

ぶんこ

53
前半に思わせぶりな部分が多く、よっぽど最後を先に読んでしまおうかと思いつつ我慢。 結子さんの激しさに引き気味にもなりました。 麻実さんの元婚約者が気の毒になったり、一体何があって、こんなに激しく憎むのだろう? 読んでいるのも辛くなる程ハードでした。 理由が解ってみると、結子さんならではの、母親から愛されてないのではと思い続けた日々の事、姉の障害、父の難病と諸々の事情があっての事。 身内の死が、後に残された家族に与える苦悩が切なかったです。 亮介さんも結子さんも、其々が良き伴侶に恵まれそうでホッとしました。2015/10/03

ユザキ部長

44
読友さんの感想みて。タイトルも装丁も好みではない(笑)感想があったので読んでみました。正解ですね。良くできた本でした。中盤ぐらいまではなかなか世界に入れなく苦労しましたが終盤は一気に読めました。やはり人は温かい飲み物を飲むとホットしますね。2013/11/15

エンリケ

36
美味しいスープの様に温かく滋味溢れるお話。二人の傷負い人を中心に前半は切ない展開。姉が絶賛したスープを探す女性。子供を亡くし、離婚をしたシェフ。別々に描かれる二人の日常。それは悔恨や悲しみに満ちている。その日常が交わり出してから、彼らの人生は好転する。とにかく美味しそうなスープの描写。和洋中問わず汁物料理が好きな僕には垂涎の的。栄養満点で消化が良い。作る人の愛情がこもっている料理だと実感した。最愛の人を亡くしてからの家族の修復物語。最後はちょっと予想外のハッピーエンドにほっこりして読了。2017/09/05

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