内容説明
初めて入った理容店。女主人のおしゃべりにウトウトしているうちに、髪形はすごいことに!そのせいで、いつしか性格まで変わっていき、とんでもない出来事が…。髪形の変化が巻き起こす、愉快、痛快、爽快な「事件」を描く連作短編集。
著者等紹介
山本甲士[ヤマモトコウシ]
1963年生まれ。96年『ノーペイン、ノーゲイン』で第16回横溝正史賞優秀作を受賞し、デビュー。『どろ』『かび』『とげ』の三部作で「まきこまれ型小説」の境地を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
202
色んな苦難に陥ってる人々が、ふとした偶然で立ち寄った理髪店で髪型を変えることで、今までにない自分になり、前向きに変わるお話です。6つの話からなる短編集で、読みやすくはありましたが、話によっては少しぐずつく展開も。髪型を変えることで、自分もちょっと変われる流れはいいのですが、結果的にあまり髪型がきっかけではなかったかもと思わせる展開もなかったわけではありません。もっと素直に読めれば良かったのかもしれませんが、あまり自分のコンディションが良くなかったかも。何かのきっかけで人は少しでも変われるって大事ですよね。2017/01/09
yukision
66
理容院で変身した人達が主人公の連作短編集。外見が変わることで気持ちも変わる。その理容院に行った人は意外な仕上がりにされてしまうが,それをきっかけに人生を切り開く力が湧いてくる。やややりすぎな面もあり,完全に共感とまではいかなかったが,「花の巻」は良かった。2023/01/15
紫綺
57
女店主が一人で営む理容店。悩み多き客がこの理容師にかかると、あまりの気持ち良さに居眠り。目を覚ますと驚愕の髪型に…。イメチェンによって人生が変わった6人の物語。面白楽しい一冊。2023/01/28
ゆみねこ
57
6編の短編、どのお話にも共通しているのは、気弱で自己主張の出来ない人物がふと立ち寄った理髪店でウトウトしている間に思いもよらぬ髪型にされ、そこから反転攻勢が始まると言うストーリー。理髪店の女性店主の人物像は謎のままだけど、これはこれで面白かったです。2014/10/09
あつひめ
49
ちっぽけな人間たちが自分の心の迷路の中でグルグルグルグル彷徨っている感じ。日常生活がパッと輝かない・・・輝いて見えないなぁ~なんて思っている時ふっと目に入ってしまう床屋。その床屋の入り口は未来につながっているような床屋なのかもしれない。自分の知らなかった自分に出会って最初は戸惑う主人公たち。でも、次第に変化していくところが読んでいてワクワクしてくる。やはり、読んで楽しくないとね~。眉の形一つで気持ちが変わるって女としてよくわかります。自分で描いていい感じに決まった時は胸を張りたくなるもの。ナイスだわ。2012/02/28
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