ケッヘル〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163250403
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

放浪に倦んだ伽椰は、海峡の町で出会った男に職を斡旋される。アマデウス旅行社の奇妙なツアー。それはおそるべき復讐劇の始まりだった。

内容説明

ケッヘル番号が、わたしをこの世の果てまで連れてゆく。モーツァルトの音楽に取り憑かれた男と、過去の亡霊から逃げ続ける女。出会うはずのない二人の人生が交差した瞬間、狂おしい復讐の幕が上がる。

著者等紹介

中山可穂[ナカヤマカホ]
1960年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒。1993年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で第六回朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で第十四回山本周五郎賞を受賞。繊細で硬質な文章に定評があり、読者の熱い支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

126
表紙にあまり食指が動かなかったのですが、読み始めると結構引き込まれてしまいました。モーツアルトの音楽が好きなので、その関連で読み始めたのですが内容は重たいものがあります。よんでいてわたしは宮本輝さんの「ドナウの旅人」のような感じを持ってしまいました。後半はもっと激しくなるのでしょうか?2015/11/18

べすたん

9
モーツァルトが好きで前から読みたかったけど、やっと先日巡り会うことができ、じっくり読んでます。第4章のK280のピアノソナタの2nd.MOVが佐世保港に流れたときはゾクゾクと悲しかった。何かから逃げるようにケッヘル番号に導かれて旅を続ける遠松鍵人と父親の鳥海…。モーツァルトと中山可穂はこれから私をどこへ連れて行ってくれるのか。下巻に突入します。2013/03/15

かる

7
久しぶりに読む手が止まらなかった本。あらすじはなんと言っていいのかわからないくらいなのに、どうしてこんなに魅力にあふれてるんだろ。可穂本を読むといつもそうなのだけれど、後頭部が痺れるみたいにしばらく抜け出せない感覚になる。重い。でも綺麗。重い。でも、愛おしい。麻薬のような文章と重さがずきずき来る。モーツァルト、あんまり好きではないのだけれど、流石に興味が沸いてきた。2011/04/29

na7mi

6
低い温度の本。モーツァルトの音楽が絶望の底で永遠に鳴り響き、それに共鳴し合う人々の物語。長く一緒にいると次第に離れていってしまう愛のかたちもあるけれど、この本には離れられなくなってしまった愛のかたちが随所に散りばめられており、人間は孤独を恐れる生き物なんだなと実感。下に続く。2022/08/04

s

6
とにかく、ものすごい圧倒される物語。クラシックの要素がここにきて遂にはじけた感じがします。ここから一体どうなっていくのかが非常に楽しみです。でもとりあえず下巻を読む前に、モーツァルトに関する書籍をよみたいです。モーツァルティアンの気持ちに少しでも近づいて物語をよみたいので。2011/03/03

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