出版社内容情報
デビュー作『夏の椿』著者が放つ第二弾!
江戸で商人殺しが相次ぐが、その手並みの鮮やかさに、犯人探しが錯綜する。前作『夏の椿』より時代は溯り、若き周乃助が活躍する。
内容説明
江戸で相次ぐ商人殺し。彼らは皆、死の直前に、間もなく大きな商いが出来そうなことを周囲に話していたという。一太刀で相手を絶命させる、そのあまりに鮮やかな手口。まるでそうせずにはおれないように、人を殺め続ける下手人ははたして誰なのか―。若き周乃介が事件を追う。
著者等紹介
北重人[キタシゲト]
1948年、山形県酒田市生まれ。仲間とともに建築・都市環境計画の事務所を設立。長く、建築やまちづくりにかかわる。五十の声が聞こえそうになり、ふと四半世紀ぶりに小説を書き始める。1999年、「超高層に懸かる月と、骨と」で第三十八回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2004年、『夏の椿』(原題「天明、彦十店始末」)が松本清張賞の最終候補作となり、同作品でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こおり
6
いいねえ、北重人。面白かった。人を斬ったことで心に傷を抱えた周乃介が、女敵討ちをきっかけに人斬り鬼と化した新兵衛の捕縛に乗り出す。手に汗握る武張った展開も見所だけど、感情の描写がとても繊細でそのコントラストが北作品の魅力であると感じている。情感豊かな表現は色彩を感じるのよね2015/09/29
おい
3
時代考察がしっかりしているだけでなく、ストーリー展開、登場人物の心情表現もいい。筆者の他の作品も是非読みたい。 ★★★★★2021/09/24
海 都
2
いい作家なのに、残念ながらもう次の作品が読めないのは残念だ。他の作品も読んでみたい。2009/10/05
藤枝梅安
1
「夏の椿」の立原周之助が再び登場し、江戸の街を騒がす辻斬り事件に巻き込まれていく。そんな時、市弥という美しい女性と出会う。彼女は三味線と小唄の師匠をしている。実は周之助の幼なじみ、柿田三四郎の妹・奈津であった。周之助が無頼の果てに、押し込められている間に、兄・三四郎が死に、柿田家は断絶、苦界に身を投じた奈津は、年季を収め、独立したのだった。2009/09/05
ぶーにゃん@積ん読本解消中
0
結末までの展開が少し消化不良。次回作に期待です。2008/05/24