内容説明
マッチョだが気が弱い神島は、就職先の養護施設で「バケツ」というあだ名の少年と出会う。やや知的障害と盗癖があり、親兄弟にも見放された彼と同居を始めた神島は、生活費を稼ぐため、日焼けサロンや無認可保育園を立ち上げるが―。
著者等紹介
北島行徳[キタジマユキノリ]
1965(昭和40)年、東京生まれ。高校を一年で中退し、ボランティア活動を始める。91年、障害者プロレス団体「ドッグレッグス」を旗揚げ。その後、毎日中学生新聞の契約記者に。98年、処女作『無敵のハンディキャップ』で講談社ノンフィクション賞受賞
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感想・レビュー
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ちろたろう
25
てんごくとじごく~。言葉にせねば伝わらないことも、口にせずとも伝わっていることもある。2018/02/18
七色一味
11
読破。のっけのストレス性下痢からの脱糞には度肝を抜かれた。神経質なくせに真正直な生き方しかできない神島の、思いもかけないバイタリティに驚かされれます。 読了感は清洌。飛鳥井千砂さんのファンの方にはおすすめの本です。2011/09/18
葉芹
9
人は一人では生きていけません。寂しくて地道なものです。主人公神島さんは生きていくのが不器用なようで実は真摯に丁寧な人生を送っているなと思いました。こんな男の人いないかなあ(笑)2012/01/11
あおけん
6
この方の作品を読むのは初めてです。バケツと言うタイトルと表紙に惹かれて図書館で借りました。軽度知的障害のバケツと言うあだ名の少年とボディビルが趣味の気が弱い青年の話。日焼けサロン、無許可保育園、老人専用のプライベートヘルプを経営する凄くまじめな、青年の奮闘記って感じで楽しく読み進めました。この方の違う作品も読んでみたいと思いました。2019/04/02
navy
5
いろいろとうまく行きすぎな部分もあるが嫌いじゃない。黒田がボランティアの参加者に向かって言った台詞が印象的だった。「障害者は学習素材じゃない。一生障害者と関わるぐらいの覚悟を持ちなさい。」2012/08/24
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