内容説明
気鋭のプログラマー各務秀則は、なぜ殺されたのか?尊敬する先輩の死の謎を解くため、ネット上に構築された電脳空間「惑星ペルセポネ」にログインした来栖正孝は、秀則が「ペルセポネ」で操っていた分身「ノリリン」もまた仮想世界の中で惨殺されていたことを知る。やがて「ペルセポネ」の美少女「メグ」とともに犯人探しを開始した来栖を、虚実の世界を往来する巨大な悪意が襲う。
著者等紹介
黒田研二[クロダケンジ]
1969年1月13日三重県桑名市生まれ。信州大学経済学部を卒業後、出版社勤務を経て、2000年『ウェディング・ドレス』で第16回メフィスト賞を受賞
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感想・レビュー
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けいちゃっぷ
5
犯人であることの証明も、重箱の隅をつつくみたいにゴチャゴチャとしてないで、一刀両断に決めてくれれば爽快だったのに。 2007/01/17
たなと
4
なんだろ、作者がんばったね!って感じかな。ペルセポネでの密室殺人のトリックはなかなか面白かったけど、ペルセポネの設定とかペルセポネの住人が近くに多すぎとかご都合主義的な設定が気になった。あと解決が複雑すぎて読んでてちょっと疲れたよ。。2011/09/26
short
4
最後の「謎解き」は、正直言って説明的に過ぎると感じたし、こじつけっぽいようにも感じたけど、それまでがとても面白かった。発想の勝利と言うか。バーチャルの物語なんて・・と、正直期待していなかったんだけど、バーチャルとリアルがとてもうまく関わりあえている。自分もネットをやるからこそわかるリアリティがあって釣り込まれました!2010/07/03
zazo嶋
4
おおっ!これは面白いっ!正直クロケン作品だっつーだけで手に取ったんですが予想外の面白さ。 後半の怒濤の目まぐるしい展開は少々無理繰り感はあるものの、ストーリーが持つ作品のパワーで充分に補っています。ネットの中のヴァーチャル世界で起きる殺人事件とリンクして現実社会で起こる殺人事件...構図的には岡嶋二人のクラインの壺を思い出しますが、その更に上をいくリアリティと構成は一気読み。未読なので無責任は発言ですが、山田悠介のアバターより...強力な作品なんではないかとw。 これアートワークとタイトルですっごい損2010/01/12
ゆき
3
★★★☆☆:バーチャルな世界で起こる連続殺人。それとリンクするように現実世界でもそのユーザー達が同じ方法で殺されていく。主人公や他の登場人物たちの感情についていけず首をかしげる場面もあったが、数々の謎や矛盾が積み重なっていく展開とバーチャルな世界ならではの凝ったトリックは面白いなと思えた。2014/11/02