内容説明
多摩丘陵近くに住んで二十年。会社の倒産を機に、自由気ままなイラストレーターとなった「私」は多くの女たちと出会ったが…。孤独で狡猾強欲な彼女たちに振りまわされる日々。「本の雑誌」でおなじみの人気イラストレーター、沢野ひとし初の短篇集。
著者等紹介
沢野ひとし[サワノヒトシ]
1944年愛知県生まれ。児童書の出版社勤務を経て独立。書評誌『本の雑誌』の表紙・イラストのすべてを創刊号よりひとりで担当。椎名誠の著書をはじめとして数多くの挿絵を手がける他、雑誌や広告等でも独自の描線、色彩による作風で人気を博している。水彩画、版画などを毎年発表し、全国各地で個展を開催。91年、『猫舐祭』で第二十二回講談社出版文化賞さし絵賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュースの素
4
沢野さんの文章には哀愁がある。住まいである多摩丘陵の周辺の自然と暮らしをしみじみと描いていて また木や鳥の名前に詳しいので余計に文が澄んで見える。8つの短編だが 出会った女性との関係・・・いいのかな?と思えるものもある。(笑) 最後の章の、山で命を落とした仲間の話は胸を打つ。息子も山を好むようになってよかった。2015/09/24
りょうけん
2
☆☆☆☆☆5つ 「谷戸のアトリエ」という短編から始まる。 沢野ひとし サーノ画伯は本来は小説書きではない。画家=イラストレータ描き人である。 あの有名(か?笑)な、「本の雑誌」の表紙などの特長あるイラストを、創刊号以来づっと一人で黙々と描いてきた人なのだ。 そうなのだ「本の雑誌」の独占である。 本の雑誌といえば、今をときめく「本屋大賞」の総本山だぞぅ。 今どき「本屋大賞」さえ採ればベストセラー間違いなし!と言われたあの・・・あ、いや違ったそういうお話ではなかったのだった。すまぬ。 沢野ひとしの本業は2015/01/08
涼
0
季節を通じて目に映る自然の風景や出会いと別れが織り成す人との縁が読んでいて心にその情景を浮かび上がらせるかのような情緒豊かな読み易く丁寧な文章で書かれていて、どことなく寂しい感じもするけれど大変面白くて引き込まれた。2014/07/22
たっけ
0
図書館本。静かな落ち着いた文章に好感が持てます。本職はイラストレーターだそうですが、そのためか、客観的主観表現(?)でちょっと遠くを見るような雰囲気がいいですね。次は「転校生」を読んで見ようかしら。2022/09/04
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