都市伝説セピア

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163222103
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

“見世物小屋”“口裂け女”“夕闇の公園”…妖しい世界にとり込まれた心が引き起こす哀しい犯行の数々。オール読物推理小説新人賞、日本ホラー小説大賞短編賞を相次ぎ受賞、期待の新人の新感覚ホラー短篇集。

著者等紹介

朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」で第41回オール読物推理小説新人賞受賞、翌03年「白い部屋で月の歌を」で第10回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

102
ここ最近、本に対してツンデレ?です。帯や広告の過剰なキャッチコピーが逆効果となり、本来の楽しみより不当ながっかり感抱かせる為、読む前は常に冷淡な態度(を装う)この5編の短篇集では「昨日公園」「フクロウ男」が秀逸過ぎて繰り返し読むほどデレデレ。自ら「フクロウ男」という都市伝説を創りあげ、フクロウ男として出没し、実際に殺人を犯してしまう《僕》告発され、裁かれる事を覚悟の上で書き上げた手紙‐《僕》の罪の告白を送る相手は好漢たる《君》乱歩作品の『孤島の鬼』を彷彿させます。この作品がオール読物新人賞受賞作→続く2012/08/20

❁かな❁

73
仲良しのお気に入りさんに教えてもらって初めて朱川湊人さん作品を読みました!5編入りの短編集です。どのお話もノスタルジックな世界観で怖いような不思議なようなお話でとても良かったです!「フクロウ男」はラストで「えっ?」って思って驚きました!「死者恋」は死者に恋してしまった二人の女性のお話で女性の一人で語っていく形式で怖いけど楽しめました。「月の石」は終わり方が良かったです。中でも「昨日公園」がとても泣けました(;_;)最後がすごく辛かったです。でも一番好きです。懐かしい雰囲気で題名のセピアがピッタリでした☆2013/06/29

とろこ

64
ジャンルとしてはホラーなのだろう。けれど、単に怖いのではなく、どこか郷愁を誘うような、懐かしいような感覚を抱いてしまう短編集。そして、全体的に、悲哀も感じる。「アイスマン」ぞっとして、でも悲しい。「昨日公園」運命に抗おうとする友情…。切ない。でも、とても好き。「フクロウ男」狂っているけれど、やはり哀しい。「死者恋」かなり歪んでいるけれど、嫌いではない。「月の石」主人公の気持ちが、なんとなく理解できる。この世界観、好きだ。2018/04/17

nyanco

56
見てはいけない未来を見てしまった少年。目覚めると繰り返さる今日と言う名の昨日。運命は変えようがないのか…。数年後、息子を連れていった懐かしいあの公園で息子が見たものは…友達を助けたい少年の胸の内が哀しく、そして運命には逆らえないことを知っている大人になった少年と息子のラストシーンも切ない。「昨日公園」が良い!「フクロウ男」もデビュー作と思えないほどの完成度!作品の構成も仕掛けもよく、フクロウ男の不気味さも良く伝わってくる。「昨日公園」の切ない感じとは一転して真黒朱川だが好きな作品。続→2010/08/20

しろいるか

55
『アイスマン』『昨日公園』『フクロウ男』『死者恋』『月の石』の短編5編。小6の娘のオススメ本である^^;いずれも不気味で奇怪、知るのが怖い、でも知りたいというような話ばかりでまさに都市伝説的。読後感◎なのは『昨日公園』と『月の石』。怖いというより切なく寂しい気持ちにさせられた。『死者恋』はひたすら醜く気持ち悪い話。幽霊よりも人間の狂気が一番怖いとあらためて思った。いつも朱川さんの作品を読むと、タイムスリップして帰って来たような気分にさせられる。しかも、ちゃんと元の場所に帰ってきているのか不安になるような。2012/10/10

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