内容説明
17世紀末、アメリカ南部。町を襲う魔女を捕らえたとの報に、魔女裁判を行なうべくやってきた判事ウッドワードとその書記マシュー。悪魔の呪いのためか、彼らが目にした町は荒れ果てていた。司祭と夫を鉤爪で惨殺し、牢獄に囚われた“魔女”は混血の美女レイチェル。夜闇に跳梁する魔物どもと戯れる姿も町民に目撃されているという。裁判の日が刻々と近づく。だが若きマシューは疑念を捨てきれない。獄中の美女は本当に魔女なのか?かの名作『少年時代』で感動を呼んだ巨匠マキャモン、十年の沈黙を破る復活作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
178
2004年このミス海外第3位。 舞台は 17世紀末 英国の入植地ファウント・ロイヤル…魔女裁判を題材に 至極 不可思議な 邪悪な世界が 妖艶に 繰り広げられる。 一体何が起ころうとしているのか? 魔女とされる レイチェル・ハワースが ひどく 魅力的なのだが…悪意に満ちた雰囲気の 中で ウッドワード判事と マシュー書記が どう真実を暴くのか?下巻が楽しみ。2018/07/31
ラム
17
おとぎ話かなと思いきや、本当にあったんじゃないかと思えるような魔女に関するダークな話でした。陰鬱な描写が多いですがストーリーはおもしろい。チェスのシーンは爆笑。主人公のマシューが正義感が強く頭も切れて(無茶するけど)とても好感が持てます。今の段階では誰が黒幕なのか全くわかりません、、下巻が楽しみです。2016/08/30
明るい♂
8
今は絶版で手に入らないので古本屋のぞく度に探していた。 ついに見つけ購入。 上下巻揃っていて、状態もすごくキレイ。 嬉しかった! もう日本での文庫化、復刊は望み薄なのでかなりの歓喜でした。 こんなに面白いのにな~。 マキャモンの最高傑作です!2016/06/30
Michiko
8
図書館でタイトルだけ見て手にとってそのまま借りた上下巻。思いがけなく面白くて、今朝、上巻を読み終えました。下巻は更に面白くなりそうな予感です。17世紀末のアメリカ南部。最悪の気候の中、じめじめと住みにくい町で行われる魔女裁判の判事とその書記の若者。主人公はその書記の若者マシュー。予備知識なしに選んだ本だけれど、たまにはこんな「当たり!」に恵まれることも。下巻はスピードアップして読めそうです。年の瀬が近いので、読書三昧してもいられないのだけど。2015/12/19
ZEPPELIN
7
400ページ超・上下二段・主要人物欄に22人という、読む前から読む気をなくさせるような作品。何か悪いことがあれば悪魔の仕業、気に食わない人は魔女にされる時代のお話。怪しい村に怪しい住人、そして魔女は美人という、いかにもアメリカという設定。実際にこうして魔女に仕立て上げられた人も無数に存在したのでしょう。冗長な文章が多いアメリカ人作家の中にあって、長いけれど無駄な文章はあまりないように思うし、魔女裁判を中心にした面白いミステリーになっている。これだけ読んでもまだ上巻2014/11/03
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