内容説明
ベテラン脚本家の室生晃一は、休暇のために訪れた沖縄で、シナリオ学校の教え子である大木新子に再会する。新子はかつての恋人でもあり、今や超売れっ子脚本家になっている。彼女が沖縄に来たのは、公共放送ドラマのシナリオのストーリー作りに行き詰まったためだった。頼まれて相談に乗る晃一だったが、実は偶然に思えた沖縄での二人の邂逅には、大いなる裏があった…。
著者等紹介
野沢尚[ノザワヒサシ]
1960(昭和35)年、愛知県生まれ。日本大学芸術学部卒。83年、『V・マドンナ大戦争』の脚本で城戸賞準入賞。テレビ脚本『結婚前夜』『眼れる森』で向田邦子賞受賞。現在も第一線のシナリオライターとして映像界で活躍中である。小説家としては、97年『破線のマリス』で江戸川乱歩賞デビュー。以後『恋愛時代』で島清恋愛文学賞、2001年『深紅』で吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー
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スノーシェルター
16
冷静さを失わない恋の話という印象。恋なんていわばエゴとエゴのシーソーゲーム?「さようならを言う恋」が切なすぎる。2014/03/28
えむ
5
①ふたたびの恋(シナリオライター男の話)②恋のきずな(高校生を持つ母親の話)③さよならを言う恋(離婚した夫婦の話)。あっさり読み終えました。お勧めかというと・・・。3話のなかでは③がよかったかな。2013/05/09
SeaTheStars
4
切なさがありつつ、かつ読み終えた後の物足りなさがない。単なる恋愛小説ではない。野沢サン好きだったんだよなぁ。。。2011/08/15
すまいる
3
さらっと読み終えた。脚本家さんならではの作品。若い頃に読んでいたら、もっと感動したかも。2013/06/09
mari
3
野沢さんの本2作目。前は恋愛時代読んだんだけど、やっぱこの人の小説好きだなぁ。表題が特に。男と女で、しかも元恋人同士でこんなに熱く語り合って・・で、こういう結末って、せつないけど本当に希望をくれる。2011/08/21