内容説明
北町奉行所筆頭与力の妻にして元柳橋芸者のおこうが、舅の左門と力をあわせて江戸の巷を騒がす怪事件に挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mc6ρ助
13
『「十分に生きた。そうは思わぬか?」(p116)』だからって安楽死党とか、姥捨て党はかんべん(尊厳死なんてごまかしてくれるよね、次は優生思想ってか)!『「年寄りの気持ちはそなたらには分からん」(p114)』閑話休題、どこかなつかしい時代小説の雰囲気、最近は味わうことができない。堪能すべし。2024/10/16
Makoto Yamamoto
12
前作終盤に吟味役筆頭与力になった仙波の頑張りの続きかと期待したが、書名通り仙波と一緒になったおこうが中心。 女性ならでは視点で事件を解決に持っていく短編集。 次士巻もあるようだが、どうしようか思案中。2025/01/12
星落秋風五丈原
8
4年前に刊行された「だましゑ歌磨」と対を成す作品集。前作では南町奉行所同心仙波一之進が活躍したがここでは筆頭与力に昇進した仙波の妻、元柳橋芸者のおこうが主役。武家の妻となったおこうは勝手の違いはあるものの持ち前の明るさと強さで日々健やかに暮らしている。舅の左門の理解もあり芸者時代の仲間との付き合いも続いていた実際おこうが気になるのは家出中だった若い鏡師が記憶喪失となった上に大金を持って帰って来たとか猫好きの男が猫の世話を放り出して自殺したといった事件らしくないものばかり。2004/03/23
真波
6
だまし絵の続編か もう少し仙波さんの活躍が読みたかったが主役交代ではしかたない2024/10/21
kazukitti
5
一作目が割と重厚なミステリになってて、そこからそれ以降のシリーズが派生していく、その流れの一発目で、俯瞰して見るとそうはなるんだけど、リアルタイムで読んでると外伝ぽい作りになってたのかもなぁなんて。だから、その外伝ぽさで言うと、主人公のワイフになったヒロインの話、ってそういう収まりの良さでそれ以外でもそれ以下以上でもないってなる。でも、それ以降のシリーズを知ってると、ちょっとキャラが弱くってるんだよね。筆頭与力の奥方になったせいで物理的にキャラ的に動きが制限されちゃってて、奥方としての魅力はあっても、2024/12/31