内容説明
母が駆け落ち！子どもたちを引き連れて。どうする、父さん？それぞれの「事件」を抱えつつ、したたかに生き抜く一家を描いて、じんわりと心にしみる究極の家族小説。
感想・レビュー
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えむa
2
皇太子（現在の天皇陛下）誕生が物語の冒頭に出てくる、昭和初期の東京を舞台にした市井もの。戦争の時代の事件や世情もしっかり書きこまれてはいるものの、そんなことよりもヒロインは家庭内の不和、両親の諍いをはじめとする自分の身の回りのことでいっぱいいっぱいなのだ。それがかえってすがすがしさを感じさせる。綺麗ごとですまないリアルな庶民の生活がそこにある。終戦はもうすぐ、ほろ苦いラストも悪くはない。2013/12/10
