内容説明
弥勒さんが現れると、こっちの国からあっちの国へ、風が吹く。人生をいとおしむ季節に訪れるのは過去か、幻か?月の光に彩られた九つの不思議な連作短篇。
著者等紹介
久世光彦[クゼテルヒコ]
1935年東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業。東京放送を経て、79年にカノックスを設立、ドラマの演出を手がける。92年「女正月」の演出により芸術選奨文部大臣賞受賞。93年『蝶とヒットラー』で第三回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、94年『一九三四年冬―乱歩』で第七回山本周五郎賞、97年『聖なる春』で芸術選奨文部大臣賞、01年『蕭々館目録』で第二十九回泉鏡花文学賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
林 一歩
11
淫靡で幻想的な連作短編集。登場するキャラクターが粋で狂っていて憎めない。2014/07/06
takao
3
ふむ2024/03/17
さざなみ
2
いろんなところで知っている作家の名前でしたが初読み。 樹木希林らしき顔が表紙に浮かんでるのが気になりながら読み進めると、やはり主人公の相手が彼女らしい。 出てくるエピソードも知っていたこともあった。各編の内容はたわいもない話だが共感できるのは私が作家と同年代とのことからかな。 メモしておきたい言葉のウンチクも沢山出てきて雑学がふえたようだ。 2023/04/05
夏子
2
弥勒さんとか穴さんとか眠さんとか二股さんとか、大人同士の気軽な友人関係がとても素敵で羨ましい。2013/11/08
硯浦由咲
2
久世さんの本は、これと「卑弥呼」しか読んでないのだけれど、この2冊が好き過ぎて怖くて他のに手を出しにくいという、自分でもよく分からんことになってます。この淡々とした不思議で濃密な世界にいつまでも浸っていたくなる。宝物のような本。2013/08/17