姫椿

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163198309
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ペットに死なれた独身OL、不況で自殺を考える経営者、再に先立たれた大学教師…凍てついた心を抱える人々に、救いの手はさしのべられるのか。冬の公園の日溜まりにも似た微かな温もり。魂をゆさぶる八篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セロリ

40
椿姫の後は、姫椿読了。8編の短編集。一番最初の『シエ(xie)』がよかった。というか、他の7編は読み終わったあとで『・・・で?』って感じになってしまう。自分の感情を乗せていくような読み方をしがちなので、登場人物の誰にも寄り添えなかったことがその原因だろう。また、何かしら教訓めいたことを感じるのも好きなんだけど、それもなかった。笑えるシーンも無くて残念だった。好きな作家だけど、この作品は私には合わなかったな。2022/12/10

b☆h

33
昔地下鉄に乗ってを読んで以来の浅田次郎の短編作品。全体的に物悲しい雰囲気が漂いつつも、どこか不思議な浮遊感がある。『生きるのは大変なことも多いけれど、時々は小さな奇跡のような不思議なことも起こるんだよ』と教えられたような気持ちになった。一話目の〝シエ〟が良かったなぁ。時代を感じる部分も多いけど、他の作品も読んでみようかなと思わせてくれた。2022/03/25

シェラ

8
危うさと紙一重な感じがありつつ、ほっとしたり切なかったり。最後の『永遠の縁』が好きでした。一冊の最後にほっこりしました。2018/10/17

鍵ちゃん

7
飼い猫が死んでしまったOL、経営に行き詰まり、死に場所を探す社長、30年前に別れた恋人への絶ち難い思いを心のに秘めた男、妻をに先立たれ、思い出の競馬場に通う大学助教授…。凍りついた心を抱えながら日々を暮らす人々に冬の日溜りにも似た微かなぬくもりが、舞い降りる。魂を揺さぶる全8篇集。2020/07/29

サティ

7
読み友さんのおススメの本。シエの話に惹かれました。オリンポスの聖女は西加奈子のお話に出てくる女性みたい。あまり共感はできなかったけど、じーんときた。再会では何かゾッときた。成功しているところと失敗している両極端。もしかして、違う道を歩んでいる私もどこかにいるのかな。時々、違う私をどこかで見たとか言われたりする。ブランドの洋服がお似合いですって、、、着たことありませんから。2019/03/16

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