出版社内容情報
事業に失敗、命からがら故郷に還った男に百戦錬磨の借金取りの魔の手がせまる。よく見ろ己の姿を。男の挫折と復活をたどる北帰行!
内容説明
事業に失敗、命からがら故郷に還った男に百戦錬磨の借金取りの魔の手がせまる。よく見ろ己の姿を。男の挫折と復活をたどる北帰行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
色々甚平
8
北海道で開催されるばんえい競馬の物語。ばん馬との話かと思っていたのだが2000万借金のある四十男の成長?物語がメインだった。競馬とは違い倍くらいの大きさで重りを引くレースがばんえいなのだが、その大きい馬がかわいい。ばんえいの部分は紹介文のようで知らない人向けとはいえ、自然に入り込める流れにはなっていなかった。物語自体もありがちで面白みはあまりない。ただ厩務員見習としての生活は知られない世界を見ることができる。本作とは違い今はばんえいは一箇所でしか開催されておらず状況は随分変わっていると思われる。2017/12/03
コウみん
2
北海道のある地方競馬場で行われているばんえい競馬は帯広人たちとしてはアイデンティティだ。 東京から実家に帰ってきた男はばんえい競馬を見てその中で人生を学ぶ。 調教師のお兄さん、兄の奥さん、ばんえい騎手。 普通の競馬と違い、根気と忍耐がある競走こそ一緒に応援したくなるのがばんえい競馬だ。2019/06/15
椎名
1
図書館で借りてきた本は、大活字本シリーズで、字が大きめで読みやすかった。 輓曳競馬の話だけど、いろいろ知らなかった事を知れたり、人生と輓馬競馬(障害を乗り越える等)をなぞらえたりした部分も良かったし、何より競馬が趣味なわたしには面白かった。2021/12/06
さたけ (仮)
1
北海道特有の競馬「輓曳競馬」。重りを載せた橇(そり)を曳き、2つの障害物(山?)を上る競技で、前半はレースについての描写が続きます。後半は厩舎をメインに、レース中の厩務員の生活が描かれます。大きな山場も派手なオチもないのですが、だがそれがいい! 主人公の男のその後が気になりますが、『輓馬』の物語はあの閉め方がよかったと思います。2018/10/09