斑鳩宮始末記

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斑鳩宮始末記

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  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163189109
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

調首子麻呂は、百済からの渡来系調氏の子孫。十八歳で廐戸皇太子(聖徳太子)に舎人として仕え、都を騒がす事件や陰謀を解決する

内容説明

調首子麻呂は、百済からの渡来系族調氏の子孫。十八歳から廏戸皇太子(聖徳太子)に舎人として仕える。憲法十七条と冠位十二階制で公平な官司制度を作ろうとする皇太子の命を受け、江戸時代の与力・同心にあたる役目を与えられる。身長五尺七寸、学識者にして熱血漢。皇太子のためには命も捨てる覚悟で、部下の魚足とともに斑鳩宮で起きる様々な事件の捜査にあたる。奈良の都の捕物帳。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マッピー

17
この作品の価値は、時代設定の妙、にあります。大化の改新の前、聖徳太子が皇太子のころの日本を舞台に、殺人事件が起きます。この時代、人々はどう暮らし、何をどう感じ、何に価値を抱いて生きてきたのかが、事件の捜査を通してわかるようになっています。だからミステリとして読むと今一つかもしれませんが、古代史好きにはたまらんのです。蘇我・物部の争いから約10年。17条の憲法、冠位十二階制と、聖徳太子の考えで世の中の仕組みがどんどん変わっていく直前の時。この時代を舞台にした小説、もっと読みたい。2024/06/07

c watt

2
聖徳太子の時代。刑事的な役職の主人公の、時代物ミステリー短編。馴染みの無い時代設定で、イメージしにくい。縦穴式住居での殺人事件と言われてもピンと来ない。名前も男か女かわかりにくい。後半は慣れてきて楽しく読めた。2023/06/27

りちか

0
厩戸皇子の舎人、調首子麻呂のお話。古代の刑事事件を扱う人を描いた珍しいお話ですが、登場人物のキャラがけっこうしっかりしているので読み易いです。推理物とまで言わないけど、殺人事件とかが題材の小説の割に主人公の子麻呂が熱血漢で個人的にはちょっとウザいんですが(-_-;)そこを差し引いて読めば相当面白いです、時代が時代なので今では考えられない(というか江戸時代とかでもあり得ない…)ことで捜査が妨害されたり、身分によって人間の扱いがかなりかわるので複雑な気持ちはありますけど。2011/09/23

すざく

0
時は推古朝(つまり聖徳太子の時代)、斑鳩宮に事件が起きると犯人を探し、刑罰を下す裁判官がいた、と著者は述べている。決して荒唐無稽な話ではないのだと。私もそう思う。冠位十二階制や憲法十七条を施行した聖徳太子だもの。主人公の子麻呂は、江戸時代でいうと同心ってとこかな?一言で言うと、色んな利権が絡んだ事件を部下の魚足らと捜査して犯人を逮捕する話。判決は聖徳太子が下す。酷い事件が多いけど、それ以上にこの時代の身分制度は悲惨だな、と思う。特に女性。人でありながら人ではない奴婢とか。一部の貴人のための時代だったんだな2012/03/13

inugamix

0
一本気で男くさい(女癖も含めて)子麻呂の人柄で読ませる。

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