出版社内容情報
討ちつ討たれつ二十年─。宇都宮城主の六十日忌に起きた刃傷は血で血を洗う抗争に。骨肉の諍いは流刑地大島で最後の決着を見た!
内容説明
大坂夏の陣から半世紀。戦国の気風が色濃く残る寛文八年。宇都宮城主の六十日忌に、家臣同士、両者抜刀の刃傷がおきた。家老奥平隼人は減封され山形に移遷。もう一方の当事者内蔵丞は自害、息子の源八は改易された。同十年、浪人となった源八(十二歳)は山形で隼人の弟を討ち、ついで市ヶ谷浄瑠璃坂に隼人の首級をあげるべく、七十余人の集団で江戸に侵攻し…。討ち入り後、一同は井伊家に口上書を提出。老中協議で伊豆大島に流刑と寛大な処分が下された。将軍膝下の都で行なわれた最大規模の義挙として衆望を集め、歌舞伎『浄瑠璃坂幼敵討』、講談も大評判となった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
須那 雄太郎
1
津山市立図書館2025/04/24
ちゃこ
1
[Amazonサイトの内容紹介「二十年」「流刑地大島で最後の決着」など、紹介内容に誤りがあるようです。] 赤穂浪士の仇討ちの30年前の寛文12(1672)年に、江戸・浄瑠璃坂で行われた旧宇都宮藩士らの仇討ちを題材にした小説。奥平藩主・奥平忠昌の病死と、家臣・杉浦右衛門兵衛が御禁制とされていた殉死をしたことをきっかけに元々不仲であった重臣の2人・奥平隼人と奥平内蔵丞の口論が激化、寛文8(1668)年興禅寺での刃傷事件が起きる。(続→)2013/09/12