出版社内容情報
映画に仕組まれていた邪悪にして壮大なる意図とは!? サイレント時代の謎の鬼才に魅せられてそ生涯を追う映画青年の戦慄の発見
内容説明
「サンセット大通り」と「薔薇の名前」が出会った!映画史トリビア的壮大なゴシック・ミステリー。映画という装置にひそむ身の毛もよだつ“闇”。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おふねやぎっちらこ
3
本当の話かと思った。マックス・キャッスルは実在の人物かと思った。最後に主人公が島流しにされ急にリアルさが薄れた。2004/02/03
欠陥ビーバー
2
「このミス」海外編キング・オブ・キングスの6位。映画が作品の中核になっているので、「市民ケーン」や「天井桟敷の人々」を観たことがない人にはチンプンカンプンかもしれません。特に「市民ケーン」は物語の構造も似ているし、当の本人も作中に登場するので面白い。作品自体はどこか村上春樹氏の本を読んでいるような感覚。主人公ジョナサン・ゲイツは出会う女性と片っ端から関係を持つし、語り口もスノッブ、なんか "まんま" って感じです。映画の話なのに本の表紙はなんでこんな絵なの?と思いましたが、最後まで読むとわかります。2019/02/15
人非人
2
文庫よりも一気に読み進められそうだという理由でハードカバー版を読了。サブリミナルネタかあ見飽きたなあと、思っていたら、映画に異教の陰謀が関わってくる中盤から自分の読書スピードが上がってくるのが分かる。謎を小出しにして、少しずつ解き明かしていく過程が面白いので、前半で挫折する人は、もったいないことしてる。映画ってのは、本来わけわからないものを映し出す魔術的な道具だと認識するだけでも、普段見ている映画の見方が変わってきておもしろい2015/01/17
フク
2
★★★★★。フリッカーとは電気の灯りなどのちらつきとのことだが、映画とはまさしくちらつきがもたらす芸術であり、また観る者が勝手に創り上げた実体のない幻想の産物であるとはよく言われることだ。我々はフィルムを透して写し出される光とともに暗闇を観ているのだ。本書はそのフィルムの暗闇の奥をただただ深く、作者の想像力の限りを尽くして覗き見ることの興味といくぶんかの恐怖感と興奮を与えてくれる稀有な作品であると言える。2014/10/22
ベック
2
これは傑作。ミステリとしてオカルトとして伝奇として、そして青春物としてこれだけ面白い本は他にないんじゃないだろうか。オールタイムベストな一冊。
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