出版社内容情報
喧嘩。青春の輝きと苦悩が弾けとぶ瞬間!恋が、友情が、男としての自我が芽生える季節を舞台に清冽に綴られた滋味溢れる傑作長篇
内容説明
殴り殴られ恋と血と。ろくでもなくてどうにも熱い青春彷徨。椎名誠待望の熱血純文学450枚。ぎらぎら痛い青春の日々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeapple
12
椎名誠の小説。流石にうまいなあ。昔、『文學界』に連載されている時に一部読んだ時には感じなかったけれど、一時代前の話なんだと今は感じる。初めて井上靖のしろばんば、夏草冬濤、北の海を読んだ時のような感覚。椎名文学は蚊と長崎の鐘と「まあいいやどうだって」がキーなのかなと思う。そしてそれに私は大分救われて来たんだなあ。今まで大事にとっておいて良かった。2018/06/22
にやり
3
じわりじわりとケンカが強くなっていく。臨場感のある文は頭の奥で読んでるようで熱くなる。なぜだか若い頃の話という気がしない。ずっと憧れつづけるのだろうなぁ。2012/01/19
つけ麺部長
2
軽いエッセイではなく重厚な私小説であることに驚きました。喧嘩の描写では緊張感が漂いますが、最後のホッコリとする場面で読後感が素晴らしく良くなりました。今の時代ではない、昔の大らかな時代、自分もそうした時代の終わり際に生まれたことを思い出しました。続きが読みたくなります!2016/06/26
小豆 スパンク
2
冒頭らへん、エッセイかと思った。。バンカラな青春。。戦後のまだ汗と埃の時代だなぁ。ヤクザにケンカ、リンチに乱闘。凄い、、、大地にしっかり踏ん張ってる。2015/09/25
やま犬
2
三回めくらい。 けんかをチンピラに習う、てのがリアリティあって面白い。 ちょいちょい不意討ちとか道具も使うあたりも素敵だ。 柔道強いんだから、一つでも寝技での極め覚えたらもっと有利なのに、とグレイシー以後の人間としては残念。 2012/09/10