出版社内容情報
従順なルネ夫人のその愛の謎と恐るべき深層心理をひもとき、侯爵サドの生涯をつぶさに描いた著者が、現代社会に警告する問題作
内容説明
侯爵サドの放蕩を見つめ続ける妻。その愛の謎と恐るべき深層心理をひもとき、現代社会に警告する問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
16
候爵サドの放蕩を見つめ続ける妻。異端の乱行を繰り返すサド侯爵。しかし妻ルネ夫人は、夫に愛情と真心を捧げ続けていた。不可解な夫婦関係の謎を探る助任司祭ピネル。それを監視、妨害するルネの母親モントルイユ。いったい彼らの間になにが起こっていたのか。やがてピネルがたどり着いた真相とは…。2001/12/27
Hiromix
4
中学生くらいんときめちゃはまった藤本先生の本を久々に手に取ってみた。サド侯爵と言えばSMの元になった人くらいのイメージしかなかったケド・・・。可哀想な生い立ちの愛を求めた人だったのかな。しかも本人ではなくその嫁の話。2014/05/31
猫耳ありす
3
サド侯爵の話ではなく、あくまでも夫人の話。母親の教えを守り、忠順でいさせられたことにより起きた悲劇。とともにサド侯爵の過去を辿りながら原因を解明してゆく。さらっと読めて面白かった。2015/11/20
紅雨
3
娘と妻は同時に演じることはできない。そんな意味の文章が強烈に印象に残った。2012/03/01
神無月流菜
2
サディズムの語源になったサド侯爵の奥さんが主人公。心理学に興味を持つ司祭ピネルが、夫の犯罪をきっかけに拒食症になったサド夫人の心のうちを知ろうとする話。親子の確執みたいなのがテーマらしい。登場人物のほとんどか親のことで傷を負っていて、それをどう克服するために苦労してる。ルネさんには幸せになってほしい。2016/11/16
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