出版社内容情報
サド侯爵の裁判記録をもとに、その性癖と深層心理をつぶさに検証する。凄まじい乱交と異常性愛の中から浮び上がる真正サドの実像
内容説明
狂気か、犯罪か、性の先駆者か。サド侯爵の裁判記録をもとに、その性癖と深層心理をつぶさに検証する。凄まじい乱交と異常性愛の中から、今浮び上がる真正サドの実像。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
63
サディズムの語源となったマルキ・ド・サドが、人生最晩年を過ごしたシャラントン精神病院を舞台に書かれたフィクションを含むサド侯爵小説。放蕩の限りを尽くしたサドを、犯罪者として精神病院ではなく牢獄へと移送するべきだとする病院の院長や政務大臣たちと、このまま病院で治療をすべきだとする理事長、常人として冤罪を晴らし自由の身になりたいサド。三つ巴の思惑が渦巻く中始まる行状調査を通して、サドの心に巣食う闇の本質に迫っていくスリリングな展開に一気読みさせられる。(⇒)2023/04/22
星落秋風五丈原
17
「私の顔の上に座っておくれ」十一歳の恋人マドレーヌに侯爵サドは言った。シャラントン精神病院で放縦な生活を送るサド。病院での治療を主張する理事長クルミエと、牢獄へ送ろうとする院長コラール。サドは、はたして狂人か犯罪者か性の先駆者か。その生涯と驚愕の真実を法廷サスペンスの形で明らかにする。 2002/08/03
Hiromix
5
映像化すぐ出来そうな物語の展開でした。流石藤本ひとみ先生です!サド侯爵の悲しい一生を裁判とゆう形で暴いてゆく。サド侯爵がした事件がなかなかグロいので好き嫌いがありそうな話でした。2014/06/28
naginuko
3
実在した人物というのは名前から知ってたけど、この本は伝記なのか小説なのかわからない。小説なんでしょうね。しかし変態の一言ですむはずが、こんなにまで後世に名を残す理由がわからない。なにか他に逸話がありそうだというくらい本の内容はあっさりしたものだった。2015/10/16
浮草堂美奈
2
ダニエルをずっと応援しながら読んでいましたが、結末でポカーンとさせられました。面白かったです。けれどもサド伯爵はムカつきます。2014/06/18