出版社内容情報
射殺された日本人商社マンが握りしめていた十字架の謎。記者・指月の決死の追跡が始まった。異才が放つ痛快無比な冒険ミステリー
内容説明
「フジモリを爆殺せよ」―ペルー人質事件を予知する驚愕と震撼の冒険ミステリー誕生!第14回サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よきし
8
92年の第一期フジモリ政権、自主クーデター直後のペルーを舞台に、仕事に干された無敵の古武術使いの新聞記者と美人才女の考古学者が、ペルー最凶のテロ組織センデロ・ルミノソの拠点での発掘や白人原理主義者の陰謀などに巻き込まれながら活躍する冒険活劇。それなりに面白ろかった。第一期のフジモリ政権の変革の希望の熱気のようなものも伝わってくる。2011/02/24
トランザム7000
0
第十四回サントリーミステリー大賞読者賞作。今から18年前の作品。フジモリ大統領のセルフクーデターを発端として起こるペルーでの事件をミステリーを絡めて描く。テロや人種問題など今にも通じる問題点を取り上げながらサクサクと読める文体とストーリー。作者である高尾佐介さんがこれ1作以降に小説を書いていないのは惜しい。書き続けていれば深みのある小説を書いていただけたような気がする。2015年度の読書もこれにて終了。来年も良い本に出会える事を祈って。2015/12/30