出版社内容情報
唐の都・長安。夜に輝く牡丹を生みだした利発な少年黄良が、狡猾な宦官相手に知略をめぐらす狂騒曲の果ては? 玄妙あふれる短編集
内容説明
妖美と機知に満ちた中国奇想小説集!第三回松本清張賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みこと
10
雰囲気がとてもよかったなぁ。古き良き中国って感じでわりと好きです。含みを持たせたり続きが気になる作品が多くてまた読みたくなりそう。個人的には科挙の試験の不正を暴くために派遣された男の話、「チーティング」と表題作がよかった。2013/09/15
星落秋風五丈原
7
第三回松本清張賞受賞作の表題作他「累卵」「チーティング」「殿」「虞良仁膏奇譚」「梨花雪」収録。2003/01/01
水生
4
出てくる女性が賢く美しいのが印象的。そして伏線の張り方やその回収方法が鮮やかである。それでいて最後は匂わす程度にとどめているのも不思議と気持ちをそそられる。中国という舞台設定も好きだが奇譚や異聞といったワードも惹きつけられる一因かもしれない。2021/06/25
めぐみこ
3
著者お得意の妖艶で一癖ある美女がこれでもかと出てくる。ちょっと毛色の変わった一編「殿」もオススメ。駱駝のぼやきにぷぷっ。
mametoume
2
図書館の除籍本。不思議な短編集だった。漢字がちょっと難しく、音読したら苦労する。2019/10/12