出版社内容情報
ヨカ男も税務署も何するものぞ。大分から日本一の焼酎を。酒造りに青春をかける姉妹の闘いと成長を、昭和史を軸に描く超娯楽小説
内容説明
一九四五年。夏。白昼の横浜大空襲で孤児となった幼い姉妹は祖父の地・九州をめざす。リュックには母のかたみとなった麹、イースト菌、酒母を収めた。酒づくりの三種の神器だ。原爆被災直後の広島、敗戦の日に敵機の大襲来をうけた岩国…。戦禍をかいくぐり、大分へ。青い空、澄んだ小川、緑の山々。安住の地を得た姉妹は暮しのためにドブロクの密造をはじめた―焼跡のドブロクづくりから始まった女三代の闘い。緑したたる九州の農村で、“日本一の焼酎”をめざし悪戦苦闘する女性の物語。