出版社内容情報
東北の盟主にのぼりつめ、秀吉、家康の両雄と対峙しながらも、その座を堅守しつづけた一代の英傑の知恵と戦いを見詰める歴史巨篇
内容説明
乱世の覇者、颯爽たる生涯。攻め取るだけ攻め取れ。天下を夢みて奥州の山河を駆け巡り、長じて秀吉、家康と対決するまでに成長した猛将の若き日々を雄渾に描破する。室町幕府が瓦解の一途をたどる永禄十年、群雄割拠の奥州で、密教行者の加持祈祷のもと、政宗は呱々の声をあげる。文武の才、仁智の誉れに満ちる武者に育った青年は抜きん出た知略と豪胆さを武器に四囲を併呑していった。その前途に立ち塞がる秀吉、そして家康。奥羽の覇王にとどまるのか、日本の王を目指すのか。はざまで政宗は揺れる。