出版社内容情報
明治四年、阿波徳島藩。歴史の軋みの中で窮死した一儒者の悲劇を描く表題作はじめ、闇に埋れた無名志士を掘り起こす短篇秀作集！
内容説明
幕末維新―時代の軋みの下に窮死したある儒者の晩景。歴史の闇に消えたひとびとの足音をたどる佳品集。
感想・レビュー
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smura
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画像に驚き。あまり読む人がいないのだろうか。私は図書館落ちした本で読んだ。時代小説の短編集で、司馬遼太郎のような歴史小説でもなく、やや山本周五郎を思わせる筆致で淡々と物語は進む。表題作よりも、明治に入ってから新選組の原田左之助の首を狙った不器用な男の生きざまのほうが面白かった。「いちげき」もそうだったが、時代の大きな移り目に世に出ようとして蹉跌をきたしたこういう人もきっといたに違いない。2020/05/04
