出版社内容情報
弟の自殺の理由を知るために訪れたニューヨーク。それはパッとしない自分の再生の旅ともなった。ユーモアも苦みもある期待の新人
内容説明
精妙きわまりない散文のマジック、凄みさえただよう人物造型の美しさ。音楽家一族の頽廃の残香を描く鮮烈なデビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
10
題名が気になって借りてきた。ピアニストを目指す父、大金持ちの父に惹かれて結婚した母、この二人はいずれもアルコール嗜癖を持っている。二人兄弟の兄が主人公。物語は、ピアニストで作曲もする弟が自殺をしたところから始まる。兄は、チェリストになることを諦めた男。弟の死の理由を探ろうとし、家族の秘密に入り込んでいく。こうかけば、ちょっと面白そうな感じなのだけど、なにしろ退屈。ひたすら流し読みで読了。2016/01/10
kanon
0
他の人の感想を読んで気になっていた一冊。言ってしまえば弟の死でどんどん崩れていく主人公がなんとかそれを受け入れていけるようになるまでの話なんですが、それが奥が深くてよかったです。誰かの死がこんなにも響くものなのだと思わされました。2012/03/05
sarasara
0
弟が自殺と思われる死をとげて、兄がその謎を追跡するという話かなと思ったが少し違った。最後に主人公が幼い頃の忘れていた自分の記憶とその事実を認識したときの、ありえない未来の幻が綺麗にみえた。2009/10/20
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