出版社内容情報
有名弁護士スターンは、内には妻の自殺の謎を抱え、外には義弟の会社の大陪審召喚の真相究明に闘志を燃やす。法廷サスペンス傑作
内容説明
もっとも大きな謎は、もっとも近い人間のなかにある。地方中都市の商品先物取引業界と大陪審法廷を舞台に、「推定無罪」では司法制度の根幹に斬りこんだスコット・トゥローが、人間の心の奥の奥にひそむブラック・ホールにメスを入れた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆エンジェルよじ☆
10
う~ん・・・あの最後でいいのだろうか?家族の複雑な関係と微妙な距離。長男や次女夫婦との関係もモー少し書かれていてもよかったような あの最後でいいのか・・・・2013/03/22
ルナティック
3
法廷ものとかサスペンスもの、というより、妻に自殺された夫(50代弁護士)が残された家族&自分の仕事&性的欲求について悩み、どう乗り切ったか、という文学風作品、のように思いながら読みました。性描写のついて、くどいほど描かれているので、最初は何故に??という感だったが、ラストの展開で、まぁ納得でしょうか。でも、間違いなく、面白い。それは絶対!2012/03/12
うぃっくす
2
裁判パートそんなになかった。それより人間関係や自分のいろんな欲や老いとかそんなほうがテーマなのかな。頭のいい人たちは大変だなあ。アメリカ人はタフすぎる。あと年取ってもまだ枯れてないぜって感じは憧れるわ。「人は自分にしかなれない」っていうリアルをどう生かすか殺すかも自分次第だね。2018/03/21
格之進
1
再読 「推定無罪」からのスピンオフ 公私共に窮地に陥いる主人公 読み応えあり この作者の、ロースクール時代のことを書いた作品読んだことを思い出す2023/09/23
Masako Yamada
1
たった一日、よその五歳の男の子と苺つみや風呂などあたりまえの時間を過ごすときがある。妻を亡くしたスターンのつかのまの解放時間。スターン弁護士にあこがれていたソニー検察官の台詞だが「人は自分自身にしかなれない」は印象に残った。本作品のテーマといっていい。スターンもまた依頼人をみると眼を輝かせる弁護士としてしか生きていけない。端役だが泥棒リモも。ぎこちないスターンの息子や自殺した妻ですらも。そうとしか生きられなかった。物語で繰り広げられるどの人生にも説得力がある。2017/09/19