出版社内容情報
有名弁護士スターンは、内には妻の自殺の謎を抱え、外には義弟の会社の大陪審召喚の真相究明に闘志を燃やす。法廷サスペンス傑作
内容説明
「推定無罪」の事件から三年後、あのときの少壮弁護士サンディ・スターンもいまではすっかりキンドル郡に重きをなすが、三月も終りに近いある日の午後、自分が何も知らなかった、と痛切に知らされる。猜疑と悪夢の日々のはじまりだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆エンジェルよじ☆
11
前作の弁護士スターンさんの家族の周りでのお話。お父さん悩んでおります。個性豊か過ぎる一族に初めて1人で対峙しております。証券界という未知の話だけど検事と弁護士の法廷前から始まっている駆け引きが面白いと思った。下巻はいよいよ法廷に舞台が移るんだろう。それにしてもスターンさん、奔放になりすぎでは(゚o゚;2013/03/20
うぃっくす
2
推定無罪にでてたスターンが主人公。でかいヤマを抱えつつプライベートも最高に問題だらけでこんな状態になったら自分なら速攻胃潰瘍だわ。法律家はタフだな。アメリカの法廷の仕組みとか伺えてこのシリーズ面白いんだけどディクソンのやってることとか全然理解できないわ。下巻はいよいよ法廷かな。2018/03/17
ゆう
1
法律実務とは、なるほどこういうものなのか、と思わされる。日々の複雑で微妙な問題が(少なくとも米国では)どのように処理されるのかについて、興味深い描写を数多く見つけることが出来る。必要な情報を集めるのに、弁護士はどれだけ苦労を惜しまず走り回らなければならないか。利益相反となる行為とそうでない行為の境界線はどこなのか。法律家の、言葉のニュアンスに対する過剰とも思える配慮、等々。これだけでも一読に値する面白さだが、この物語の真骨頂はそれだけではなさそうだ。2010/10/17
Masako Yamada
0
『推定無罪』に登場していたスターン弁護士、ラテン系で演技派でいつだってうまく切り抜けるはずの彼なら幸せと、私は思っていた。彼なら家族も円満とばかり。奥様が自殺するとは。暗くなる場面が多い中、妻クララとの若き日のデートの想い出はほほえましい。しかしスターンの家族にこれほどの亀裂なら、世間のほかの家族に齟齬があっても仕方ないような気がする。2017/09/16