出版社内容情報
孝謙女帝の看病禅師となって以後太政大臣禅師、法王と比類のない昇進をとげ、ついには宇沙八幡から天皇に就けよとの神託が届いた
内容説明
政争うずまく天平の世、火の如く燃える道鏡と孝謙女帝の運命の出会い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浦
9
性欲を持て余した物部弓削の少年が、その性欲ゆえのトラブルから法師になり、たった一度、十代の孝謙天皇の笑顔に出会ったことで運命がガラリと変わる。性欲を抑え、十年に及ぶ山業に耐え、女帝のことだけを想い宮中を目指す。しかしその数十年の間に、女帝の心体を弄びその権力を利用してのし上がった藤原仲麻呂が天下をとっていた。「斃してやる。み仏に代わって。」政治と軍事すべてを握る男相手に、道鏡は戦いを決意する。女の人にはあまり理解されないであろう、男の純愛物語。男の恋なんて逆恨みと同じ、思い込み。ただ人生を賭けちゃうだけ。2017/09/09
くが
1
何者でもない少年が人と出会い、人を愛することで道鏡になっていく。おそらくほとんど作者の創作によるものだろうけれど、道鏡含め登場人物たちの言動に説得力がある。看病禅師として上皇に寵愛されるまでになったが、さてこの後どうなる?2024/11/23
matsu0310
0
☆☆☆2010/11/23