カフカの外套

カフカの外套

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784163128900
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

物見遊山でプラハに来た私は、いつしか革命の只中にいた……。 '89年東欧のルポを取り混ぜた表題作他六篇。これぞ新井ワンダーランド

内容説明

89年東欧の激動にルポした本邦初の小説「カフカの外套」。究極のホテルを追って時空の迷宮に紛れ込む「アルカディアへの旅」。運命の底知れぬ不思議さへとさりげなく誘う「約束」。中国の遺跡見物から夢と現実が交錯しはじめる「石棺」。全身眼だらけと化し、ついには神となる怪奇譚「千眼病」。新井版“世にも奇妙な物語”「幽霊たちの遊園地」。定年まぎわの広告マンの哀しみと喜びを綴る「斜塔の荷風」。短篇のおもしろさ再発見、新井満のマジックボックス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Roti

6
芥川賞作家の短編集。表題作はビロード革命にプラハで立ち会った作者とその一行の旅行記をもとにした小説。題名の通り、カフカが保険局を退社する時に事務所に置いて行った外套の行方と、グスタフ・ヤノーホの「カフカとの対話」に記載されている内容をミステリー風に仕上げている。しかしこの短編集の中での好みは「ホテル・アルカディア」。旅の記述が秀逸で、作者の文学を通して人生に求めるものを現わしている。2015/04/17

Tonex

3
短編集。表題作「カフカの外套」(初出 文學界・平成三年新春特別号)のみ。取材旅行でチェコスロバキアの古都プラハを訪れた作家とカメラマンと編集者の三人組。お気楽な旅のはずがタイミング悪く共産党支配打倒を目指す革命(ビロード革命、1989年/平成元年)が勃発。はたして三人の運命はいかに、という話。/革命中なのに、カフカゆかりの場所を散策したり、怪しい男にカフカの遺品を売りつけられたり。/外套というとゴーゴリの『外套』を連想するが、ゴーゴリのパロディも少し入っている?/「カフカ、外套、ビロード革命」の三題噺?2015/12/25

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