出版社内容情報
さまざまな情事を設定することにより、妻を自殺へと導く男の奇妙な心理を描く表題作ほか、男女の関係をミステリアスに描く短篇集
内容説明
さまざまな情事を仕組むことにより、妻を自殺へと導く男の奇妙な心理を追う表題作ほか、男女の関係をミステリアスに描く最新作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空の落下地点。
1
真実の恋に出会う時期は人それぞれバラバラで違うのに、社会が結婚適齢期などという幻想の標を設け、抑圧し、20代から30代ぐらいまでには結婚しておく“べき”だとけしかけてくるので、仲間外れになりたくない生存本能から人々は急ぎ、真実ではない恋をして結婚というギロチンで人生に幕を下ろす。その後で真実の恋が予定通りのようにやってきても、それは禁忌とされ、真実の恋だから赦される、ということは決してない。若いうちに真実の恋に出会える人と、中年で真実の恋に出会う予定の人の、ゴールを同時期に設定するな。人生は一様ではない。2020/12/29
まめちゃん
0
恋愛感情のもつれは恐ろしいものですね。 一度きりの人生で、そんな恐ろし気な事件に遭遇しないで済みそうなことを感謝します。2021/06/19