出版社内容情報
明治維新で後援者を失った京の茶道宗家・後之伴家。その明治・大昭・昭和に亘る苦闘と一族愛憎の歴史を余韻嫋々と描いた傑作長篇
内容説明
明治初年、京の茶道宗家後之伴家は衰退し、家元も出奔した。残された者は幼き家元を立て、苦難の時代を乗り切ろうとする…。千利休を祖とする一族の愛憎の歴史を秀麗な筆致で描く傑作長篇。茶道に生き、茶道に殉じる一族の哀歓。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
がび
0
明治維新以降、茶道宗家とて時代に翻弄され衰退、貧困の窮状に喘ぎながらも名家の矜持を忘れずに強く逞しく苦難を乗り越え生き抜く女性たちがそれぞれに魅力的に描かれていて清々しかった。宗家の体面を整え伝統を継承、それを脈々と続けていくことの大変さなど宗家の凄みを知り読み応えもあった。茶道に生きた人たちの真摯で健気な思いが誰ひとりとして取りこぼしなく丁寧に描かれていて作者のこの世界への敬意の表れも感じ文章も品良く美しかったと思う。のちに由良子の夫となる宗家業ていの不秀も忠誠心が厚く実直でとても魅力的で心に残った。2026/05/21
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