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出版社内容情報
〈母〉と〈女〉が交錯する「授乳の聖母」。夫人の表情に隠された画家セザンヌの創作の本質。名画の魅力の深奥へ誘う評論エッセイ6編絵画へのこんなアプローチがあったのか!
「授乳の聖母」は、乳房が描かれるゆえに〈母〉と〈女〉が交錯する!
夫人の表情に隠された画家セザンヌの創作の本質
名画の魅力の深奥へと読者を誘う評論エッセイ6編
私の絵の見方は、もともとのフィールドである〈文学〉を読むように〈絵画〉を読もうというものである。本書の六編のエッセイは、……いずれも絵画に人間の〈真実〉を見、その〈おもしろさ〉を楽しみたいという試みである。
〈絵画〉や〈文学〉は、巨視的にも微視的にもそれを生んだ〈風土〉と切り離せない。そこへ行ってはじめて、画家と私たちを隔てるよそよそしい〈時間〉は意味を失い、私たちはその〈芸術〉と一体化することができるのである。
(「あとがき」より)
海野 泰男[ウンノ ヤスオ]
著・文・その他