内容説明
伝説の幽霊船、フライング・ダッチマン号。遠い昔に沈没したこの船は、乗組員の亡霊を乗せたまま、何百年もさまよいつづけているという。この船に少年と犬が乗っていた。助けあってつらい航海を乗りこえていくが、沈みかけた船から嵐の海へと投げだされてしまう。それが、ふたりの冒険の始まりだった。
著者等紹介
ジェイクス,ブライアン[ジェイクス,ブライアン][Jacques,Brian]
1939年イギリス、リヴァプール生まれ。港の近くで育ち、海に興味を抱く。15才で船乗りになり、アメリカや日本を訪れる。その後、さまざまな職業を転々としながら、1986年にはじめての小説『勇者の剣』を書く
酒井洋子[サカイヨウコ]
日本女子大学英文学科卒、ハワイ大学イースト・ウェスト・センター大学院演劇科修士課程修了。演出家、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
63
本作に登場する幽霊船は、「さまよえるオランダ人」の”フレイゲール・ホランダー”号で、英語名で”フライング・ダッチマン”号!これを聞いてピ~ンきた人は鋭い!ジョニー・デップ主演の『パイレーツ・オブ・カリビアン』(デッドマンズ・チェスト)に登場する呪われた船。彼らは南アメリカのホーン岬を越える折り、猛嵐を受ける。そのとき船長ヴァンダー・デッケンが神を冒涜。その呪いで永遠に海を彷徨うのだ。しかし1人と1匹(主人公ベン&デン)だけが陸地にあげられる。永遠の命をもつ彼らは神の使命を担うために…、そして物語は始まる。2015/01/24
植田 和昭
9
学校図書館で見つけた本。面白そうだと思って借りました。はっきり言おう。面白くない。ただ長いだけで物語にテンポがない。第一章、第二章の短さに比較して第三章だけだらだらと長い。しかも面白くなく、読むのが苦痛だった。読み切らねばという義務感だけで読み切った。なんなんだこの面白く無さは。びっくりした。英国では人気のある書き手らしいが全然面白くない。こんな本もめずらしい。続編があるようだが、読む気が起こらない。この本が購入以来誰にも読まれていなかった理由がわかった。なんだこりゃ。2024/05/29
topo
4
荒波に翻弄される迫力満点の導入部、少年と犬の固い絆の描写、聖書を鍵にした謎解きと面白さ満載。命と引換に彼らが手にした運命の行方も気になる。さまよえる幽霊船フライング・ダッチマン号から生き延びた少年と犬の物語。2021/08/28
timeturner
4
さまよえるオランダ人の運命は哀れで怖ろしいけど友達が一緒なら事情は違ってくる? しかもその友達がユーモアのセンスのある犬ならね。舞台が海からイギリスの田舎に移ると、コメディタッチが加わってさらに愉快に。2016/05/09
moe
4
何かの書評からこの本を読んだのだけれど、残念ながら期待値を上回ることはできませんでした。10年前の作品ですが一世代前の印象。年月を経ても色あせない何かがあれば読み継がれていくと思うのですが、今は熟成前の中途半端な時期なのかもしれません。2011/05/28