出版社内容情報
謎の人物からの依頼は「ゴウダトオル」を探すこと。4日後に閉館する「東亜ホテル」に滞在しているという。調査開始直後のホテルで男の死体を発見した探偵が対峙する壮大な真実とは? 圧倒的な完成度を誇るアガサ・クリスティー賞大賞受賞後第1作!
【目次】
内容説明
ゴウダトオルを探してほしい―探偵はウェブ会議画面に現れた正体不明の人物〈アリス〉からの依頼を引き受ける。だが、名前以外は何もわからないゴウダが滞在しているとされる「東亜ホテル」は4日後に百年の歴史に幕を閉じることが決まっていた。ホテルに部屋を取り、聞き込み調査を始めてまもなく、ゴウダを知るという男からの電話に導かれた探偵は死体を発見する。その背景に巨大企業グループ一族の存在が浮かぶ中、ゴウダトオル探しのタイムリミットは刻々と迫っていた―。地道に足を使った調査と大胆な推理の果てに、探偵はいくつもの人生が時を超えて絡み合った、予測不可能かつ壮大な真実と対峙することになる。
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
56
名門ホテルの営業終了までの四日間を描いている。ホテルにいる謎の人物ゴウダトオルを捜す出す探偵、そこで起きる殺人事件、刻刻と迫るタイムリミット、ミステリとしての舞台設定は完璧だ(笑) 証拠も証人もなく孤立無援の状態から謎に立ち向かう探偵の洞察力も凄いが、対立する刑事のキャラも際立っていた。類は友を呼ぶ、この二人のコンビは最高だった。ホテルの歴史は人の歴史でもある。様々な出来事の積み重ねが伝説のように刻まれ、過去と現在を繋ぐ謎が中秋の名月の下に晒された時、そこはかとない哀しみをもたらした。2026/10/27
美紀ちゃん
44
事務所を構えずに自宅でオンラインでやりとりする新しいタイプ。出たね。そうなっていくよね。 100ページ読んでも、まったく手掛かりがつかめず、これ「ゴウダトオル」見つかるの?とあやしくなる。 タイトルから、将棋か、囲碁がからむ話かな?と思っていたがよく表紙を見るとチェスだね。チェス盤が出てきた。 長かった。 伝承できるものなのか?疑問は残るけど、 終わり方は温かい感じ。少年は、ひとり残され可哀想だけど、力強く生きてほしい。2026/10/20
M H
29
間もなく閉館するホテルにいるという「ゴウダトオル」を捜してほしいー。正体不明の依頼人から受注したはいいが、そうした人物は見つからず、わずかな手がかりを求めた先で主人公は死体を発見する。ハードボイルド調の語り口で困難な道を余儀なくされるパートが仕方ないとはいえかなり長い。何をどうするのかがわかってくると面白くなるが忍耐の時間もだいぶ。終盤にかけての余韻は来し方が浮かんでは消える良いものだった。2026/10/16
geshi
25
現代日本を舞台にしたハードボイルドとミステリの謎解きが高水準でバランスとれた作品。名前の出ない探偵を主人公に、人探しから始まり殺人事件に出くわし権力者一族の闇に触れるオーソドックスな型を踏んでいる一方、主人公のキャラ造形は迷いと弱さがあるのが現代的解釈。タイムリミットが迫る中でなかなか進まない捜査にやきもきしつつ、中盤からはアリバイ崩しの壁に諦めず挑み続ける姿勢が泥臭くも格好いいわ。継承というテーマが事件の真相にもゴウダトオルの正体にもホテルのあり方にも掛かる締めは実に綺麗。2026/09/11
ケンタ
19
睦月さん初読み。久方ぶりの、ハードボイルドな正統推理小説。いけすかないキャラクターばかり、誰のところに行くのか、誰からの連絡だったのか、もうそれは思わせぶりな描写のオンパレードにイライラしっぱなしだったのですが、そんなこんなを吹っ飛ばす胸熱展開に久しぶりに興奮しました。平日に読んだばかりに寝不足に。素晴らしかったです。2026/10/29




