海辺のルーシー

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海辺のルーシー

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  • サイズ 46判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152105462
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

コロナ禍でNYを離れ、元夫とともにメイン州へ身を寄せたルーシー。思いがけず始まった共同生活は、これまで言葉にできなかった思いや、消えない痛みを浮かび上がらせ、二人の関係を変えていく──人が誰かと生きることの不確かさと切実さを描く新たなる傑作


【目次】

内容説明

愛する夫を亡くしたルーシー・バートンは、ニューヨークのアパートで一人、深い孤独を抱えていた。そんなとき、ウイルスの流行によって世界はまたたくまにロックダウンへ。ルーシーは元夫ウィリアムに促され、メイン州の海辺にある崖の上にぽつんと立つ家へ避難することになる。離れて暮らす娘たちを案じ、亡き夫を偲びながら、思いがけず始まった元夫との先が見えない二人暮らし。喪失のあとを生きること、家族であることを見つめる、ピュリッツァー賞作家の静かな感動作。

著者等紹介

ストラウト,エリザベス[ストラウト,エリザベス] [Strout,Elizabeth]
1956年にメイン州ポートランドで生まれる。ベイツ大学を卒業後、シラキュース大学法学部で学位を取得。26歳のとき作家としてデビュー。2008年に発表した第三長篇『オリーヴ・キタリッジの生活』でピュリッツァー賞(小説部門)およびバンカレッラ賞を受賞。同書はフランシス・マクドーマンド主演のドラマ版もエミー賞を受賞するなど好評を博した

小川高義[オガワタカヨシ]
1956年生、東京大学大学院修士課程修了、英米文学翻訳家、東京工業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たま

91
ルーシーがパンデミックのさなか、NYからメインに移る。『私の名前は…』で、彼女のものの見方の社会性欠如に驚いたが、この本でも同じ。ルーシーをNYから連れ出すのも、メインで家とスタジオを見つけるのも、通販で温かい服を買うのも、子どもたちとの再会を計画するのも全部、前々夫のウィリアム。ルーシーは娘たちを心配し、空想のやさしいママに甘える。娘たちが気に懸かって仕方ない彼女、最後は母親らしいg優しいアドバイスが出来て良かった。ところで私なら居間でフロスされたら即やめてくださいと言うけど、ウィリアムは言わないのだ。2026/10/25

天の川

52
コロナ禍。発生直後の世間の問題意識の低さ、ワクチン接種以前に大量の死者が出た状況が描かれ、あの時期の世界の混沌を思いだした。ルーシーはいち早く危機を察した元夫のウィリアムに誘われ、NYからメイン州に避難し、二人の娘も他所に避難する。前作で再び距離が近くなった二人。世界が一変する中で皆の心に変化が起き、繊細なルーシーは揺れ動きつつ、選び取っていく。舞台がメイン州に移ったことで、オリーブ・キタリッジの噂やバージェス家も登場し、様々な物語が集約されてきて。そこが又面白い。ルーシーも老境に近づこうとしている。2026/09/18

ヘラジカ

40
自分でも意外なことに「もし作家になれるなら」を考えるときの理想はエリザベス・ストラウトだ。魂を込められた人間ひとりの人生をまるごと創り出して、長い時間をかけて丁寧に誠実に描きぬく。”読みたい作品”という以上に、創造の才能があったら”書いてみたい作風”がストラウトの文学なのだ。『ああ、ウィリアム!』に続くルーシーを主人公にしたシリーズの最新作だが、今作は非常に優れたコロナ禍文学としても読める。毎回とても落ち着いていて、決して派手に記憶に残る作品ではないが、読んでいるときの感動はやはり唯一無二だと思う。2026/08/21

りつこ

35
コロナ禍の不安感や他人や自分の価値観や考え方が露になる瞬間が蘇って、読んでいて心がざわざわした。 ルーシーが娘との距離感に一喜一憂するところは分かりすぎて読んでいてあいたたたっ。 オリーヴの名前が出たところでは笑ってしまった。 ふとした会話で心がざわついたり相手に好感を持ったり長く一緒にいる相手のことも好きになったり嫌いになったり。 「人はみな他の誰かをすごく気にして生きているけど、結局だからどうということもない」という言葉は心に沁みた。2026/10/30

星落秋風五丈原

35
エリザベス・ストラウト作品には、もう一人、個性的な主人公オリーヴ・キタリッジがいる。ストラウト作品の二人のヒロインは、いずれも再婚を経験しているわけで、さすが女性、エネルギーがある。ルーシーは作家であり、頑なにも見えるオリーヴよりは、さばけた性格だ。しかし、初めての体験であるコロナの流行に動揺し、これまであまり頼りなげに見てきたウィリアムに頼るようになる。世界で初めてのコロナ体験に、皆浮足立ち、有効な対策を求めて惑ううちに、ダメな所もあるけれど、頼りになる身近にいた存在に気づく。 2026/10/14

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