悲しみは羽根をまとって

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悲しみは羽根をまとって

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152105011
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

母を突然亡くした幼い兄弟と、その父親。喪失の重みが沁みこみ始めたロンドンのフラットに、奇妙な喋るカラスがやってきてこう言う――おまえがおれをいらなくなるまでここにいる。ハン・ガンが「いびつなほどのぬくもりと美しさを秘めた本」と絶賛した傑作


【目次】

内容説明

妻を突然亡くした夫と幼い息子たち。喪失の重みが沁みこむロンドンのフラットに、奇妙な”話すカラス”が現れ、こう告げる―おまえがおれをいらなくなるまでここにいる。喪失の混乱のなかで始まった、カラスとの不可思議な生活。やがて彼らが見出す「悲しみ」のほんとうの姿とは。40歳未満の新鋭に贈られるディラン・トマス賞受賞作。いま英国で最注目の作家マックス・ポーターの、世界を驚かせたデビュー作。

著者等紹介

ポーター,マックス[ポーター,マックス] [Porter,Max]
1981年生まれのイギリス人作家。作家活動に入る以前は、書店員としてキャリアをスタート。ドーント・ブックスのチェルシー支店長を務め、2009年にはブックセラー・オブ・ザ・イヤー賞を受賞している。その後、2019年までグランタ誌の編集責任者を務め、2013年ブッカー賞受賞作『ルミナリーズ』(エレノア・キャトン)や2016年国際ブッカー賞受賞作『菜食主義者』(ハン・ガン)を刊行した。ポーターのデビュー作である本作『悲しみは羽根をまとって』はディラン・トマス賞受賞ほか、数々のリストや文学賞にノミネート、36の言語に訳されるベストセラーとなった。第二長篇Lannyはブッカー賞の候補にも選出。2025年には国際ブッカー賞の選考委員長を任されるなど、いま英国でもっとも信頼の厚い作家の一人である

桑原洋子[クワハラヨウコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

52
短くも強烈に独創的。日常を綴ったエッセイから詩や寓話、はたまた本の目次を模したものまで。多彩な表現のコラージュによって、複雑で途轍もなく大きな”悲しみ”に形を与えようとしている。カラスの解釈は読者それぞれに委ねられているらしいが、悲しみの断片が黒々とした羽で、寄り集まったものがカラスの形を成しているように見えた。非常に美しく感動的な実験小説の傑作。何度も読み返したいし、映像化されたものも機会があれば観てみたい(かなり賛否両論あるみたいだが)。2026/02/21

フランソワーズ

27
ストーリーを追うことを諦めれば、その断片断片を楽しめる。愛する妻を失った夫、愛する母を失った息子ふたりの、悲しみの深さだけを描くのではなく、全く無関係なこともちょいちょい出てくる。そしてそれが人の人生っていうものと、勝手に納得してみた。カラスがいなければ、もっと収拾がつかなかったかもしれない。2026/03/23

tom

24
妻が亡くなった。夫と幼い子ども二人が残された。そこに現れたのがカラス。カラスは、「おまえがおれをいらなくなるまでここにいる。」と宣言する。これをみて、ファンタジーなのだろうと勝手に思って図書館に注文する。読んでみたのだけど、ファンタジーと思ったのは大間違い。モーニング・プロセスを語る本だった。響く人には響くかもしれないという読後感。冒頭に置かれたのエミリー・ディキンソンの詩がよろしい。「愛こそすべて 愛についてわかるのはそれだけ それだけでいい、その荷が 轍と釣り合っていれば」、ふむふむと思う。2026/04/22

スイ

21
妻・母を亡くした夫・兄弟と、家にやってきたカラスのこと。 読みながらずっと兄弟のところで『悪童日記』が過ぎっていたのだけど、著者が参考図書として挙げていたとわかって納得。 悲しみは時間が経っても消えることはなく、波のように寄せては返す、時折大きく打ち寄せる。 その中でも生きていくこと。 美しい文章だった。 しかし映画化されたの?!どうやって?!2026/06/02

練りようかん

21
妻を亡くした父親と息子たち、そしてカラスの視点で展開。父親に“〜いらなくなるまでここにいる”と言うカラス。寄り添うにしては高圧的でおかしみを感じさせる口ぶりだ。まるで母親を生き返らせられるかのように唆したり、恋しいと話す父親にきついジョークを飛ばしたり、癒すというイメージから遠いのが逆に良い。もういないんだと実感するものごとは生活の中に幾らでもあって、「その小さな家族にはたくさんの罰と期待がありました」という一文が象徴的。最後は随分時計の針が進むけれど、喪失感はなくなることはない。それが一番心に残った。2026/04/23

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