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出版社内容情報
赤ちゃんが生まれるまで、ひと夏の間、親戚の家に預けられた少女。怒らず優しく接してくれる親戚との生活は初めて知る愛に満ちていた。だがこの夏もやがて終わりの時が――映画「コット、はじまりの夏」原作。感情の深みを驚くほど静かに描き出す著者の代表作
【目次】
内容説明
アイルランドの片田舎。大家族の中でひっそりと暮らす少女は、夏のあいだ、牧場を営む親戚夫婦に預けられることに。いつ帰れるのかも知らされぬまま始まった、見知らぬ家での新しい日々。ところが、少女を待っていたのは、木漏れ日のように優しい夫婦だった。彼らの愛情は、少女がこれまで知らなかった温もりと安らぎに満ちていた。次第に少女は心を開き、豊かな自然と共に小さな喜びを一つずつ噛みしめていく。しかし、秘密などないはずのその家で、彼女はやがて幸福の影に潜むかすかな亀裂を知ることに―。世界的にも最も優れた短篇に贈られるデイビー・バーンズ短篇賞を受賞。現代アイルランド文学を代表する作家クレア・キーガンの傑作。
著者等紹介
鴻巣友季子[コウノスユキコ]
英米文学翻訳家・文芸評論家
キーガン,クレア[キーガン,クレア] [Keegan,Claire]
アイルランドの作家。デビュー作の短篇集Antarctica(1999年)でルーニー・アイルランド文学賞を受賞。第二短篇集『青い野を歩く』(2007年、邦訳は2009年)はエッジヒル短篇小説賞を受賞。2010年発表の本書は世界的にも最も優れた短篇に贈られるデイビー・バーンズ短篇賞を受賞。2021年発表の『ほんのささやかなこと』(早川書房刊)はニューヨーク・タイムズ紙による「21世紀の100冊」に選ばれ、ブッカー賞、ラスボーンズ・フォリオ賞の最終候補にも選出。また、オーウェル政治小説賞、ケリー・グループ・アイルランド文学賞をそれぞれ受賞した。2024年にはシェイマス・ヒーニー賞の受賞に加え、「偉大なヨーロッパの作家の一人」としてジークフリート・レンツ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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